朝起きると腰が痛い、なんだか寝返りが打ちにくい、などの悩みがある人も多くいると思います。腰が痛い場合マットレスなどを買い替える人も多くいるのではないでしょうか。実際多くの物があり何が効くのか、何が違うかなど細かいところまではあまり知らされていません。
そもそも、なぜ寝具が腰痛に関係しているかをしっかりと理解しないとさらに腰痛を悪化させてしまう場合もあるのです。
そこで今回は、腰痛と寝具の関係性を解説していき、腰痛改善へとつなげていければと思います。
目次
腰痛と寝具の関係
1日の約3分の1は睡眠時間と言われています。人にもよりますが、約6~8時間近く横になっている状態を取り続けています。この長い睡眠時間が腰に負担をかけている時間であるとしたら、ぞっとしてしまいます。体を休める時間なのにむしろ、体をいじめている時間になっているかもしれません。
毎日の睡眠時間がもし腰に負担がかかり続けているとしたら、日中にも悪影響を及ぼすことは容易に想像がつくはずです。
それほど腰痛と寝具は関係性が深く、分けて考えてはいけないものなのです。
腰痛改善で必要なのは運動習慣、ストレッチなどとTVや雑誌などでも多く聞かれます。分かってはいてもなかなか行動に移せなかったり、時間がなかったりすることが多いのではないのでしょうか。また三日坊主と言う言葉があるように、人は好きでもないことをずっと行うことはストレスになります。
しかし、寝具はお金がかかりますが、取り換えるだけで終わります。腰痛対策を1つした上にモチベーションを上げるには持って来いなのです。そのため寝具を選ぶということは、しっかりとした腰痛対策と言えるのです。
寝具の種類も多くあるけど・・・・
寝具の種類は多く、正直何を選べばいいか分からなくなると思います。また人によっては「寝心地」だったり「硬さ」などを求める人もいます。ここでは寝具を選ぶときに忘れてはいけないポイントを解説していきます。
大きなポイントは「適切な反発力」「体圧分散」の2つです。
・適切な反発力
良く聞くのは高反発と低反発の2種類です。
これら2つの特徴を簡単に紹介します。
・高反発
高反発ゆえに硬さが生まれてしまう、沈み込まないので寝返りがしやすい、通気性がいい。
・低反発
低反発ゆえの体を包み込んでくれるフィット感、高い衝撃吸収力による体圧分散、寝返りがしにくい場合がある。
これらの特徴を見ると、自分の好みに合わせればいいのではないかと考えられますが、ここに腰痛の考えを加えていきたいと思います。
寝ているときは特定の部分に体の重みなどがかかり、筋肉が疲労、血液・リンパ液の循環が悪くなりがちです。これらを防ぐために寝返りなどを行います。そのため筋力が弱いと寝返りをするために腰に大きな負担をかけてしまいます。また硬いことで筋肉が休まらず、筋肉が硬くなり朝に腰がだるい、腰痛が出るなどもあります。
大まかなお勧めは以下の通りです。
高反発のマットレス
・筋力が弱い人:高反発のため寝返りがしやすい
・体重が重い人:高反発でもしっかりと体重を支え切れる
低反発なマットレス
・筋力がある人:しっかりと筋力が休まる
・体重が軽い人:体重が軽いため大きく沈み込まない
また理想の寝る姿勢は、まっすぐ立ったままの姿勢をキープし横になる姿勢です。人の背中の骨(背骨)は緩やかなS字型のようになっています。寝る際もこのS字型をキープするのが理想の姿勢とされています。睡眠中の寝る姿勢を正して、体に負担の少ない状態を維持するマットレスを探すのも大切です。柔らかすぎても硬すぎても負担がかかります。上記を参考にしてみて選ぶのも1つです。
・体圧分散
この体圧分散とは、寝ている時に腰や胸などにかかる負担を体全体に分散することを指します。この分散がしっかりしないと、腰や胸に大きな負担がかかり、筋肉を十分に休めることが出来ません。これは柔らかすぎる場合と硬すぎる場合の2つの分けることが出来ます。
・柔らかすぎる場合
体が沈み過ぎて寝具と体との間に反発力が低く、体を支えきれていません。支えることが出来ないと体は重みでゆがみ背骨のS字型が崩れてしまいます。
・硬すぎる場合
硬すぎることで筋肉が休まることが出来ない状態です。そうすることで腰や胸、肩など体圧が多くかかるところの筋肉は硬くなり腰への負担が増えます。
ポイント2つについて解説していきました。なかなか絶対的なものはないものが現状です。しかし、評判が高いものや高価なものが決してあなたに合うものではないことをしっかり理解していただき、可能であれば試して使用が出来るのが一番です。
マットレスだけでない、枕も大切な寝具!
ついつい腰痛=マットレスのみに目が行きがちですが、枕も大切な寝具の1つです。枕の高さにも注意してみて下さい。
枕と腰痛はあまり関係ないように思われがちですが実は密接な関係があるのです。背骨は首から腰まで連なっており、腰にまで影響を与え腰痛の原因になり得ます。
先ほどマットレスの際にも出ましたが、枕選びにも背骨のS字型を崩さないような枕が適しています。大まかな目安ですが、仰向けで寝た際に視線が真上よりもやや下を向いた状態良い姿勢なので、枕を購入する際はぜひ試してみてください。
腰痛がある人に対しての枕選びのポイントは「やや硬めの枕」「広い大きめの枕」の2つです。
・硬めの枕
寝返りは長時間同じ姿勢を防ぎ、寝ている時の腰痛予防に役に立っています。そのため寝返りが打ちやすい少し硬めの枕は腰痛予防に役立っています。
・広い大きめの枕
小さい枕では寝返りをうつスペースが少なく、横向きや仰向けのまま寝てしまうことに繋がってしまいます。そのため左右に寝返りがうちやすい広めの枕は寝返りがしやすく、腰への負担を減らすことが重要です。大きければ大きいほどいいものではなく、頭3つ分程度の広さがあれば十分でしょう。
また抱き枕もおすすめです。これは背骨のS字型を取りやすいため、腰痛予防や腰の負担を減らすのに役立ちます。抱き枕を買うのが難しい場合などは、掛布団を抱き枕の代わりに使うのも1つの手かもしれません。
まとめ
腰痛と寝具について解説していきました。この2つには大きな関係性が高いことが理解していただけたかと思います。インターネットやTVにて様々な商品が紹介されていますが、性能が物によって違うことを頭に入れておきましょう。そして、しっかりと自分の腰の様子を判断し、合ったものを選び腰痛対策をしましょう。