仕事で重たい荷物を運んだり、ずっとイスに座ったりしていると腰に負担がかかります。
腰痛になると、仕事や日常生活に支障が出て大変。
日本国内でなんと約2,800万人が腰痛で苦しんでいます。
そこでこの記事では、お風呂やシャワーで腰痛を改善する5つの方法と注意点を解説します。
自分の腰痛タイプに合わせて対処し、日常生活や仕事を楽しんでいきましょう。
目次
お風呂とシャワーで腰痛を良くする5つの方法
お風呂やシャワーを活用した腰痛改善を5つご紹介します。
・ぬるめのお風呂に入る
・バスタブの中で正座をする
・仙骨を温める
・合谷(ごうこく)をマッサージする
・入浴剤を入れる
トラックドライバーや事務職、お休みなどでずっとソファーに座っている場合は疲労性の腰痛が起きやすいです。
急性腰痛や、手足のしびれを伴う椎間板ヘルニアのケースは要注意。
腰部に炎症が起きているので、お風呂に入ったりシャワーを当てたりすることで炎症がひどくなってしまう可能性があります。
それぞれ掘り下げて解説していきます。
ぬるめのお風呂(38℃~41℃)に入る
お風呂のポイント
・心臓の高さまで浸かる
・温度はぬるめに(38℃~41℃)
・10~20分入る
心臓の高さのお風呂に入ると、水圧によるマッサージ効果が期待できます。
ぬるく感じる温度(38℃~41℃)でお風呂に入ると、副交感神経が優位になり全身の筋肉がリラックスモードに。
入浴後に深部の体温がグッと下がるので、安眠効果も大きいです。
10分~20分入ることで血液循環もアップし、腰痛改善につながります。
42℃以上のお風呂に入ると、交感神経がオンになり筋肉がこわばるため、腰痛や不眠の原因になりますに。
夜遅くにお風呂に入る場合や、熱めのお湯やシャワーが好きな方は気をつけて下さいください。
バスタブの中で正座をする
お風呂で正座をするメリット
・大腿直筋(もも前側)がほぐれる
・腹筋や背筋が使われて姿勢が良くなる
正座をすることで大腿直筋(ももの前側)がしっかりと伸びて膝を伸ばしやすくなります。
大腿直筋が固いと膝が伸びにくく、腰が落ちて負担のかかる姿勢になるからです。
また、正座をすることで背中や腹筋がしっかり使われて、姿勢も良くなり腰痛改善に効果的です。
浴槽内なら、水の浮力があるため膝の負担が少なくなるため、
膝を伸ばすのがきつい方にもおすすめです。
シャワーで仙骨を温める
仙骨を温めるポイント
・仙骨にシャワーを30秒当てる
・温度は40℃前後
忙しくてお風呂にゆっくり入れないときでも、30秒シャワーを当てるだけなのでとっても簡単。
仙骨(お尻割れ目上部付近)には大きな血管が通っているので、温めることで血流がアップします。
腰痛だけでなく冷えや生理痛にも効果が期待出来ます。
リラックスするために温度は40℃前後に設定し、浴槽に入る前にシャワーを仙骨に当てましょう。
浴槽で温まる前に行った方が、仙骨がぽかぽか温まるのでおすすめです。
合谷(ごうこく)のマッサージ
合谷(ごうこく)マッサージの効果
・腰痛改善
・ストレス軽減
・眼精疲労
・肩こり軽減
親指と人差し指の付け根にある合谷(ごうこく)は、腰痛改善だけでなく、ストレス軽減や肩こりなどに効く万能のツボです。
ツボ押しの手順を解説します。
・手を握手するときの形にする
・親指と人差し指の骨がクロスする部分に親指を置く
・気持ちよく感じる強さでマッサージする
バリエーションとして、人差し指で親指の母指球も一緒にマッサージする方法もあります。
手をいっぱい使う方や、スマホの使い過ぎで親指が疲れたときに特におすすめです。
入浴剤を使う
入浴剤を選ぶポイント
・炭酸ガス系
・保温効果が高い
・ラベンダーや柑橘系
高濃度炭酸ガスが入っている入浴剤は、炭酸ガスの効果により体が芯から温まります。
ぬるめのお湯と合わせる事で、腰痛や疲労回復に効果てきめん。
安眠したいときや、お風呂でゆっくりしたいときにはラベンダーや、柑橘系の入浴剤を選びましょう。
ラベンダーや柑橘系の香りには気分を落ち着かせる効果があるのでおすすめですからです。
お風呂やシャワーNGな腰痛の2つのタイプ
・椎間板ヘルニア
・急性腰痛(ぎっくり腰)
椎間板ヘルニアや急性腰痛のときは、腰部に炎症が起きています。
お風呂に入ると血流が良くなり、かえって炎症がひどくなる可能性があります。
椎間板ヘルニアや急性腰痛のときはなるべくお風呂は控え、病院などできちんと診察を受けましょう。
それぞれ掘り下げて解説します。
椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアの原因
・加齢
・激しい運動
・負担のかかる姿勢
はみ出た髄核が、周辺の骨や神経に触れることで痛みが出るのが椎間板ヘルニア。
手足の痺れを伴うケースが多いのが特徴です。
椎間板は、髄核(ゼリー状の組織)を線維輪(コラーゲン状の組織)が包んだ構造をしています。
椎間板は縦方向の力に強い良い反面、曲げたりひねったりする力には弱いです。
激しい運動や加齢で、椎間板のクッションが減っていきます。
結果、線維輪が破れやすく髄核がはみ出して悪さをするので、ヘルニアになりやすいのです。
また、体を強くひねる動作や、重いものをたくさん持つ機会が多いと発症しやすくなります。
椎間板ヘルニアの治療法は2つに分かれます。
・保存療法(薬物注射・リハビリ)
・手術療法
注射をすることで、痛みを感じる信号をブロックします。
また、炎症の度合いにより薬物治療も並行して行います。
リハビリは、コルセットを装着して痛みの軽減をしながら行います。
ストレッチや運動療法を行い、症状の改善を目指しましょう。
👉腰椎椎間板ヘルニアかな?と思ったらセルフチェックと注意点 |
急性腰痛(ぎっくり腰)
急性腰痛になる原因
・重い荷物を持つ
・急激にカラダをひねる
・加齢や運動不足
腰を支えている靭帯や筋肉に力が急激に加わることで、筋肉の一部が断裂して起こります。
重い荷物を持ち上げたときや、ゴルフで思いっきりスイングしたときに発生しやすいです。
分かりやすく言うとぎっくり腰。
また、加齢や運動不足によって背筋や腹筋のバランスが崩れることも腰痛の原因です。
急性腰痛は、痛みで立ち上がれないケースもちらほら。
横向きで腰を丸めた状態にして安静にしたら、タクシーなどを呼び自宅へ帰りましょう。
2~3日して痛みが治まってきたら、病院へ行き診察を受けましょう。
重たい荷物や、腰に負担がかかる運動は控えたほうが無難。
散歩などのごく軽い運動で様子を見つつ、お風呂に入るのはなるべく控えましょう。
シャワーを浴びる場合は、患部になるべく当てないように注意して下さいください。
【さらば腰痛!】シャワーやお風呂で改善する5つの方法と注意点まとめ
・ぬるめのお湯に入る
・バスタブの中で正座する
・仙骨にシャワーを当てる
・合谷(ごうこく)をマッサージする
・保温効果のある入浴剤を使う
・椎間板ヘルニアや急性腰痛は無理に温めず病院へ
疲労性の腰痛は、お風呂やシャワーを上手く活用すれば改善が見込めます。
ただし、椎間板ヘルニアや急性腰痛の場合は温めると悪化する危険があります。
無理せず病院などで診察を受けて下さいください。
腰痛を改善しつつ、仕事や日常生活を無理せずに楽しんでください。