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慢性的な腰痛に悩まされており、原因がいまいちわからないという場合は、寝具が腰や背中に負担をかけていないかを確かめてみてください。体に合わない悪い寝具を使っていれば、寝ている間に腰や背中を痛めてしまうことがあります。朝起きた直後の腰痛がひどいという方は気をつけてください。

今回は腰痛の原因となる悪い寝具や、腰痛の予防・改善に良い布団やマットレスの選び方を紹介します。腰痛にお悩みの方は、以下を参考に寝具を見直してみてください。

腰痛の原因になる悪い寝具

まずは腰痛の原因となり得る悪い寝具を紹介します。以下のような寝具で寝ると、腰痛を悪化させたり、新たに腰や背中の痛みを発症したりする恐れがあるので注意しましょう。

腰が沈み込んでしまう柔らかすぎるマットレス

柔らかい低反発のマットレスは人気ですが、柔らかすぎると腰や背骨に負担をかけてしまうので良くありません。寝た状態で最も重いのは腰なので、柔らかすぎるマットレスだと腰の部分が深く沈み込んでしまいます。そうなると腰回りに強く体重が乗ってしまうため、腰痛になる危険が高まります。

また柔らかすぎると背中から腰にかけて全体が沈み込み、広い範囲を圧迫されてしまうので、血行不良になるリスクも高いです。血流が悪くなると疲労物質が溜まりやすくなり、腰痛を引き起こしてしまいます。

さらに体が沈み込んで固定されると、寝返りを打ちにくくなるため、体の一方面だけにずっと負担がかかってしまいます。すると筋肉が過度に緊張したり、血流が滞ったりして、やはり腰痛を招いてしまうのです。実際、寝返りが少ない人は腰痛になりやすいと言われているため、気をつけてください。特に体重の重い人は、沈み込みやすいので低反発のマットレスは避けましょう。

掛け布団が重すぎるのもよくない

寝返りがしにくいという観点では、掛け布団が重すぎるのも好ましくありません。掛け布団が重いと体を動かしにくいため、寝返りが少なくなってしまいます。また掛け布団が重すぎると、寝苦しさに繋がることがありますが、このことも寝返りが減ってしまう要因です。

睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があり、寝返りはノンレム睡眠(深い眠り)の時に起こります。そのため、掛け布団が重くて十分に寝付けないと、ノンレム睡眠の割合が減ってしまい、結果的に寝返りも減ってしまうのです。ちなみにうまく眠れなかったとき、なんとなく体が痛いような感じがするのは、ノンレム睡眠が少なく、寝返りが十分に打てなかったからだと推測できます。

硬すぎる敷布団や高反発のマットレス

柔らかすぎると上述のように腰に負担がかかることから、日本では長い間、硬い敷布団が主流になっていました。しかし、敷布団やマットレスが硬すぎるのも良くありません。硬すぎると全く沈み込まないため、背中や腰の出っ張った部分だけで体重を受けてしまいます。この状態は背中や腰に大きな負担をかけるので、腰痛や背部痛を引き起こす原因となります。

また背骨は緩やかなS字カーブを描いており、このカーブが首や腰、関節の負担をうまく和らげているのですが、敷布団やマットレスが硬すぎると、このS字カーブを歪めてしまう可能性があるので危険です。S字カーブが歪むと、立ったときに首や腰が重力をもろに受けてしまい、痛みの原因となります。

真ん中部分が薄くなっている敷布団

良い敷布団は、かまぼこのように中央に向かって高くなるように作られていますが、大量生産の安価な布団だと、逆に真ん中の部分が薄くなっていることがあります。寝るときに重心に集中するのは、一番が腰・お尻、次に背中なので、真ん中が薄くなっているのは危険です。腰やお尻、背中に過度な負担がかかり、腰痛や坐骨神経痛、背部痛を引き起こす恐れがあります。

へたってしまった敷布団やマットレス

寝具は消耗品なので、どれだけ品質の良いものを使っていても、年月が経てばへたってきます。特に重心が集中する腰や背中の部分はへこみやすいです。へこんだ状態でそのまま使っていると、先ほどの安価な敷布団と同様、背中や腰にかかる負担が大きくなってしまいます。

一般的に敷布団の寿命は5年程度だと言われているので、5年以上同じ寝具を使っている方は、メンテナンスをするか、新しいものを購入するのがおすすめです。

腰痛に良い布団やマットレスの選び方を紹介

ここからは、腰や背中への負担が少ない寝具の選び方を解説します。上述したような悪い寝具を使っている方は、以下の内容を参考に寝具を買い替えてみてください。

適度な硬さのある敷布団やマットレスがおすすめ

「柔らかすぎず、硬すぎず」というのが良い敷布団・マットレスを選ぶ基本とされていますが、一般的な中肉中背の方であれば、少し硬めのものを選ぶのがおすすめです。

運動不足であったり、背中や腰回りの筋肉量が少なかったりする場合は、柔らかい布団やマットレスを気持ちいいと感じる傾向にあります。しかし、「気持ちいい=腰や背中に良い」ではあるとは限りません。昨今はデスクワークが主流であり、運動不足・筋力不足から柔らかい敷布団・マットレスを好む方が多いでしょうから、一般的には若干硬く感じるくらいの方が腰への負担は少ないと言えます。

畳に布団を敷くのも腰痛に良いとされている

最近はフローリングにベッドというスタイルが定番ですが、畳に布団を敷くというスタイルは腰痛に良いと言われています。そのスタイルだと適度な硬さを実現できるので、家に和室がある方はぜひお試しください。フローリングの上に敷布団を敷くのも良いですが、布団によっては硬すぎる場合があるので、畳に敷くのがおすすめです。

体圧がうまく分散される敷布団・マットレスが良い

敷布団やマットレスを選ぶ際には、寝たときに体圧がうまく分散されるかという点にも注目しましょう。先述した通り、腰痛や背部痛は、腰や背中に重心が集中して起こることが多いです。腰や背中だけでなく、頭や脚にも重心を分散されることができれば、一箇所にかかる負担が軽減されるので、腰痛や背部痛の予防・改善につながります。

体を十分に温められる寝具を選ぶべき

腰痛の代表的な要因としては血行不良が挙げられますが、血行不良は冷えによっても起こります。寝具の保温性が高くなければ、睡眠時に体が冷えてしまって血流が滞り、起床時に腰痛が引き起こされるリスクがあります。

そのため、寝具を選ぶ際は、体を十分に温められるかという点にも注目しましょう。ちなみに冬場は掛け布団を増やしがちですが、それよりも敷布団を保温効果の高いものに変える方が効果的です。

腰痛を根本から改善するにはストレッチや運動もおすすめ

日常的な姿勢の悪さや運動不足などが原因で腰痛が起こっている場合、寝具を変えただけでは腰痛を改善できないこともあります。そのような場合は、ストレッチや運動を取り入れてみるのがおすすめです。

自分に合った運動療法がわかる「腰痛ドクターアプリ」

ストレッチや運動で腰痛を根本から解消したい方は、「腰痛ドクターアプリ」というオンラインサービスをお試しください。このサービスでは、オンライン上でそれぞれの腰痛の状態や危険度を診断した上で、腰痛改善に効果的な運動療法の動画を提供してもらえます。

その動画は1日1分ほどで簡単に実践できるものなので、手軽に腰痛を改善したいという方にぴったりです。また自宅で専門的な診断を受けられるので、近くに良い病院がないという場合にもおすすめできます。

良い寝具を使って腰痛の予防・改善を!

腰痛を予防・改善するには、適度な硬さで体圧がうまく分散される敷布団・マットレスで寝るのがおすすめです。また冷えによる血行不良も腰痛の原因となるため、保温性の高い寝具を選ぶことも意識しましょう。

以上を参考に、一度ご自身の寝具を見直してみてください。それに加えて「腰痛ドクターアプリ」を使ってストレッチや運動に取り組むのも有意義です。

参考URL
VENUSBED LIBRARY(2021), 「腰が痛い人必見!腰痛に適したベッドマットレスの選び方を解説」, <https://www.bedroom.co.jp/contents/1416>, 2021/03/02
お布団工房(2019), 「お布団・マットレスが腰痛の原因!?腰痛対策におすすめのお布団の選び方」, <http://www.e-futon-kobo.com/normalpost/%E3%81%8A%E5%B8%83%E5%9B%A3%E3%81%8C%E8%85%B0%E7%97%9B%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%9B%A0%EF%BC%81%EF%BC%9F%E8%85%B0%E7%97%9B%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%99%E3%81%99%E3%82%81%E3%81%AE%E5%B8%83%E5%9B%A3/>, 2021/03/02
櫻道ふとん店, 「敷布団が腰痛対策になるって、ほんとですか?」, <https://www.sakuramichi3776.co.jp/category/COLUMN/SHIKIFUTON_YOUTSUTAISAKU.html>, 2021/03/02
nishikawa(2018), 「つらい腰痛の原因は!?」, <https://www.nishikawa1566.com/column/lifestyle/20180212040000/>, 2021/03/02
眠りプロショップ Sawada, 「腰痛にはどんなマットレスを選ばないいいのでしょうか?」, <https://sleep-natura.jp/howto/question-answer/%EF%BD%91%EF%BC%9A%E8%85%B0%E7%97%9B%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%81%AE%E9%81%B8%E3%81%B3%E6%96%B9.html

著者情報

腰痛メディア編集部
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