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ランニングは2020年現在で約800万人が行っているとされています。
道具としては、ランニングシューズがあれば誰でも始められる競技であり、近年の健康思考の方が多くなったことで始めた方も多いでしょう。

しかし、ランニングは正しい姿勢や運動量を調整していかないと腰痛との関連性も強くなってしまいます。
ランニングによる怪我の15%は腰痛を含めた脊柱の痛みと報告されています。(日本陸上競技連盟維持委員会のアンケート調査による)

今回はランニングによる腰痛の原因やその対策について述べていきたいと思います。

ランニングと姿勢の関連性とは

ランニングは年齢を重ねても手軽に始められるスポーツです。
しかし、普段から運動不足の方や、普段の姿勢が悪いことで、自然と非効率的なランニング姿勢をとっていることが多いです。

若い時はランニングが得意だったという方も、年齢を重ねていく中で、日常生活上の癖や生活習慣によって、ランニング時の姿勢は変わっていきます。

仕事上利き手側や利き足に偏って使う場合、左右非対称な姿勢が続き、ランニング時でも片側に寄ったような姿勢になることもあります。

ですから、ランニング開始時は、筋力が自身が思っているよりも低下している可能性があり、日常生活上の癖や姿勢の偏りが顕著に出てしまっているということを認識しておきましょう。

普段から身体を丸めた姿勢や、反対に力仕事で腰を反るような動きが多い場合には注意が必要です。

日常生活上、自身がどういった姿勢でいることが多いのか知っておくといいでしょう。

ではランニングにおける正しい姿勢とはどういった姿勢なのでしょうか。

👉ランニングで腰痛になる原因とその予防方法について詳しく解説!

ランニング時の正しい姿勢とは

ランニングにおける正しい姿勢は、正しく立っている姿勢から前方に傾けた姿勢を維持することです。

まず、正しい立位姿勢に関して説明します。
正しい立位姿勢は、横から見たときに耳と肩、骨盤の間、外側のくるぶしが一直線上になるように立ちます。
この状態を前方に進むために、やや斜めに傾けた姿勢がランニング時の正しい姿勢です。

言葉で伝えるのは簡単ですが、実際に行ってみると大変難しいです。
ランニングしている時のフォームを横から撮影してみて、頭部と外側のくるぶしを結んでみて、身体全体が一直線上になっているか確認します。

このときに、背中が丸まっていないか、反りすぎていないかを確認しましょう。
また、ランニングの基本は、力まず楽に走れていることです。正しい姿勢を意識することは大切ですが、長距離を走るには楽に身体が使えていることは大切です。

では、背中が丸まった状態や反った状態でランニングをするとどういった弊害があるのか説明していきます。

ランニング時の不良姿勢による腰痛とは

ランニングは、疲労とともに姿勢が崩れやすく、筋肉に疲労が蓄積すると関節への負担も大きくなります。

まず、背中を丸めた姿勢でのランニングでは、骨盤が後方に倒れた姿勢となります。
この姿勢では、股関節を後方に引くことが難しいため、歩幅が小さくなります。
また、歩幅が狭いと、つま先で前方に蹴り出すことが難しいため、ランニング速度も向上しにくい原因となります。

背中や腰を丸めた状態での着地は、着地の衝撃吸収がしにくく、腰の筋肉に過剰の負荷がかかります。
これがランニングにおける腰部の筋肉に痛みが生じ、腰痛に原因になります。

次に腰を反った状態でのランニングについてです。
腰を反った状態でのランニングは、一見胸を張った姿勢になるため、姿勢良くランニングできているように感じます。

この状態では、骨盤は必要以上に前傾し、床面を蹴るときにさらに、骨盤を前傾させ腰を反る傾向にあります。

ですから、腰の関節が詰まりやすく、関節に炎症が起きる原因となり、腰部の背筋が過緊張となって腰部痛を引き起こす原因となります。

以上のことから、正しくランニングするには、やや骨盤を前傾させることは大切ですが、腰を反りすぎても、丸めすぎても腰部に負担がかかることがわかりました。

では、正しいランニング姿勢で走るために必要な点を説明していきます。

正しいランニング姿勢に必要な条件とは

ジョギングやマラソンなどのランニングで起こる腰痛も、原因を追究することが大切です。
長時間同じ姿勢で走っていることが原因であることが多いので、痛みが出たらランニングフォームを変える必要があります。

まず、普段から背中を丸めがちな方は、背伸びをすることや、肩甲骨同士を寄せて胸を張るような運動をしましょう。
そうすることで、腹部の筋肉は引き伸ばされ、正しい姿勢を取りやすくなります。

また、普段から腰を反りがちだと感じる場合は、膝を抱え込んで背中を丸める姿勢を取ると良いでしょう。
反り腰姿勢は背中の筋肉が過剰に働きやすいので、背中を丸める姿勢を取り入れることで、過緊張の状態を改善できます。

最後に、長距離になるほど、姿勢は悪くなりがちですので、少しずつ筋力や体力をつけながら、正しい姿勢を維持して走れる距離を伸ばしていくことが重要です。
腰に違和感がある時は、普段の姿勢を見直してみること、腰痛が出現する時のランニング姿勢の2つを確認し、ランニング姿勢が崩れていないかをチェックするのがいいでしょう。

腰痛や不調を感じたまま、ランニングを続けるのではなく、身体のケアをしながらどうして痛みが出ているのか見つめる時間を設けることや、誰かに相談することが大切です。繰り返し腰部痛になるようなランニングにならないことが、楽しくランニングを続けることに繋がります。

ランニングは誰でも、どの年齢でも始められるスポーツですので、長く行っていくためにも少しずつ運動量を上げていくことが腰部痛なく生活する一歩になるでしょう。

Q&A

Q.下り坂のほうが腰への負担が大きいのはなぜでしょうか?

A.地面からの衝撃が、下り坂のほうが大きいからです。下り坂を走る場合、膝関節が伸びている状態で着地することが多く、下肢による衝撃吸収作用が低下します。どのように衝撃を吸収するのかが大切です。下り坂を走ることは腰痛だけでなく、腸脛靭帯炎等の他のトラブルを引き起こすリスクも高いです。

Q.陸上で腹筋している人を見かけるのですが、腰痛予防ということではなく、タイムを早くすることが目的なのでしょうか?

A.どちらもあると思います。

参考:NIKE日本

著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

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