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長距離を歩こうとすると、足に痺れや痛みを感じる方はいませんか。
少し休むと改善するからといって放っておいてはいけません。それは立派な症状なのです。
今回は間欠性跛行という症状について詳しく解説します。

間欠性跛行とは

歩いていると足にしびれや痛みを感じて歩けなくなり、少し休むことで改善しまた歩きだせるようになることを間欠性跛行といいます。

杖やカートなどで体を支えることで緩和されるのも特徴です。
これは、脊柱管狭窄症の特徴的な症状といわれています。間欠性跛行は足に痛みを感じますが、原因が足の骨や筋肉にあるとは限らず、腰や血管に原因があることが多いのです。そのため間欠性跛行は原因により治療法もかわってくるので検査をしっかりと行うことが大切です。

間欠性跛行の方が歩ける距離

間欠性跛行の方は、長距離が歩けなくなります。どの程度の距離で辛くなるのかは人によって違いますが、100メートル~1000メートル程度です。

症状が進むほどに歩ける距離が短くなると言われています。

間欠性跛行がみられる疾患と原因

主に間欠性跛行がみられる疾患はふたつあります。

脊柱管狭窄症

これは脊柱管の中にある馬尾神経という神経が、圧迫されることで腰痛や痺れといった症状を引き起こします。歩行時に脊柱管が狭くなり、痛みや痺れが生じ、前かがみなどの姿勢で休むことで圧迫が解除され歩きだすことができます。

閉塞性動脈硬化

これは生活習慣による動脈硬化が原因で血流が滞り、体に充分な酸素と血液がいきわたらなくなることを指します。
筋肉に新鮮な酸素や血液が渡らなくなることで足に冷感や痺れ、痛みが生じます。

原因をつきとめる検査

脊柱管狭窄症

まずは問診にて間欠性跛行の状態や痛みの具合を聞き取りします。
そのあとにレントゲンを撮影し、ヘルニアや骨の変形がないかなどを調べます。

閉塞性動脈硬化

閉塞性動脈硬化は生活習慣病からなることが多いため、肥満や糖尿病など日頃の生活習慣も聞き取りします。

また、触診にて動脈の拍動の強弱や左右差、冷感の有無を確認します。
次に血圧脈検査というもので、四肢の血圧を比較し、動脈硬化や閉塞の評価を行います。画像の検査として超音波検査や造営CT、MRIを用い、血管の狭窄・血流の状態を調べることもあります。

間欠性跛行の治療

保存的治療

運動療法を取り入れ血流を改善し、神経の圧迫を緩和させ痛みを抑制させます。

また、関節や筋肉の強化を行い、歩行の安定や悪化予防を目指します。
疼痛コントロール目的に鎮痛剤や神経ブロック注射を行うこともあります。
保存的治療で、改善がみられずに日常生活に支障がみられる場合には外科的治療を検討します。

外科的治療

脊柱管狭窄症の場合は脊椎固定術を行うことが多いです。背骨を基部で固定しボルトで止めます。他には神経を圧迫している骨を削る腰椎後方除圧術というものもあります。
閉塞性動脈硬化症の治療としては、バイパス術やカテーテル治療を行い、血管の狭窄部にステントを留置するなどの方法があります。

まとめ

間欠性跛行の症状がみられる場合には原因をしっかりとつきとめる必要があります。
長距離の歩行は難しいと感じているかたは一度病院を受診してみてはいかがでしょうか。

【参考文献】
医療法人康俊会 ILC国際腰痛クリニック
https://il-clinic.com/intermittent-claudication
医療法人社団勲和会 愛和クリニック
http://aiwacl.or.jp/kannketuseihakou.html

著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

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著者情報

岡田 ひかり
岡田 ひかり

保有資格

看護師、保健師

経歴

看護の大学を卒業後、都内大学病院の外科病棟で急性期の看護を学ぶ。

その後、福祉施設で通所介護や在宅支援へ向けた看護業務実施。

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