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立ったり歩いたりしているときに、足腰にしびれるような痛みが出ることはありませんか?
足腰に痛みがあると、日常生活や仕事に大きな影響が出るので大変。
日本人で腰痛の症状にお悩みの方は、約2,800万人もいます。

そこでこの記事では、腰痛で足が痛いときの原因3つと対処法を解説しています。ぎっくり腰かな?と放っておくと危険な場合があります。
足の痛みや腰痛を上手にカバーしつつ、ご自分の生活をより快適に過ごせるようにしていきましょう!

腰痛で足が痛いときの3つの原因

1.坐骨神経痛
2.脊柱管狭窄症
3.椎間板ヘルニア
足腰がしびれや腰痛がある場合、座骨神経痛や脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアの可能性が高いです。
それぞれの症状について掘り下げて解説します。

坐骨神経痛

坐骨神経痛とは、腰椎(背骨の腰の部分)が変形し、坐骨神経を刺激することで起こる痛みのことです。
お尻や足の後ろ側だけでなく、すねやふくらはぎにも痛みやしびれが出るのが特徴。

筋肉のハリやうずくような痛みが足の全体だけでなく、ごく一部に出ることもあります。
坐骨神経痛が起きやすい原因は以下の4つです。
•重労働やスポーツ
•長時間のデスクワーク
•加齢
•運動不足

坐骨神経痛の治療では最初から手術が行われるのはまれで、ストレッチなどの保存療法が効果的です。
この記事の後半で紹介する、腰回りのストレッチも合わせてご覧ください。

脊柱管狭窄症

背骨の中にはトンネル状になっている脊柱管があり、神経の通り道になっています。
加齢によって背骨が変形したり、クッションの役割をする椎間板がつぶれたりして脊柱管が狭くなり、発症するのが脊柱管狭窄症。
トンネルの通路が狭くなり、血行不良が起きやすくなります。

安静時の腰痛はさほど強くありませんが、立ったり歩いたりするときや、腰を反る動作でしびれや痛みが起きやすいのが特徴です。
脊柱管狭窄症の原因のほとんどは加齢で、発症者は50代以上に多いです。

X線検査である程度推測は出来ますが、より詳しく診断する場合はMRI検査が必要です。
治療方法はリハビリやコルセット装着、薬物療法やブロック注射などの保存療法が一般的です。
日常生活に支障が出てくる場合は、外科手術を行うケースもあります。

椎間板ヘルニア

椎間板はクッション性が高く、背骨が受ける衝撃を軽減する役割を持っています。
加齢などにより、クッションが変形して破れると、椎間板の中にある髄核(ゼリー状の物質)がはみ出てきます。
髄核が神経に触れて炎症が起こり、腰痛が起こるのが椎間板ヘルニア。

症状としては、腰や下肢に痛みやしびれが出やすいです。
前かがみになったときに腰痛が出やすいのも特徴。
加齢以外にも、重労働や遺伝なども影響して発症すると言われます。

X線検査だけでは椎間板ヘルニアの診断は不可能で、MRI診断が一番有効ですが、無症状の場合は治療対象にはなりません。
さらに詳しく検査する場合には、脊髄造営やCTなどの検査方法があります。

治療法としては消炎鎮痛剤やブロック注射、コルセット装着などの保存療法がメインです。
痛みが少なくなってきたら、無理のない範囲でリハビリを行うのがベター。
症状がひどい場合や、排尿障害があるケースならば外科手術を検討しましょう。

腰痛で足が痛いときの4つの対処法

1.薬物療法を行う
2.ブロック注射を打つ
3.両膝倒しストレッチをする
4.コルセットを着ける

足の痛みや腰痛がある場合、薬物療法やブロック注射、リハビリなどの保存療法を行うのが一般的です。
日常生活が困難になるレベルの痛みの場合は、外科手術を行いますがかなりレアです。
それぞれ解説していきます。

薬物療法を行う

ポイント
•消炎鎮痛薬がよく使用される
•膀胱などに障害が出る場合は外科手術

消炎鎮痛薬を飲むと、発痛物質であるプロスタグランジンの発生を防ぐため痛みを押さえることが可能。
椎間板ヘルニアなど、痛みが強いケースで有効です。

消炎鎮痛薬は鎮痛や解熱作用があるので、いわゆる痛み止めとして、炎症による腰痛に対して処方されています。
解熱鎮痛薬と呼ぶ場合もあります。
効果があまり見られない場合や、膀胱に障害が見られる場合は外科手術をするケースも見られます。

ブロック注射を打つ

ポイント
•麻酔薬を注射して痛みをブロックする
•薬物療法と一緒に行われることが多い
•血流改善に効果的
ブロック注射を打つと、麻酔薬が神経に作用して痛みを感じる経路をブロックします。
痛みが和らぐことで血流が改善し、筋肉もほぐれやすくなります。
ブロック注射は打つ場所によって3種類に分かれます。

•星状神経節(せいじょうしんけいせつ)ブロック
•硬膜外(こうまくがい) ブロック
•トリガーブロック
星状神経節(せいじょうしんけいせつ)ブロックは、のど付近にある星状神経節に麻酔薬を注射して、交感神経の機能を一時的に抑える方法です。
硬膜外(こうまくがい)ブロックは、硬膜(こうまく)の外側にある硬膜外腔(こうまくがいくう)に麻酔薬を注入し、神経の興奮を抑えて痛みをとる方法です。
トリガーブロックは、押すと強い痛みを感じる部分に麻酔薬を打ち、痛みを取る方法。

ブロック注射のみで腰痛が解消されることはまれです。
薬物療法と併せて複数回行うのがベターです。

両膝倒しストレッチをする

メリット
•お腹~股関節がほぐれる
•上体が起きて姿勢が良くなる
両膝倒しストレッチは、お腹~股関節までほぐせて腰への負担が減り、腰痛が軽減されます。
わきを軽く締めると肩甲骨が寄って上体がスッと伸びるので、姿勢が良くなるメリットも。
呼吸が深くなってリラックス効果も期待できます。

両膝倒しストレッチの手順
1.両膝を閉じて体育座りをする
2.両手を肩の下に置く
3.両手で軽く床を押す
4.膝を振り子のように左右に倒す
5.様子を見ながら動きを大きくする
6.ほど良く繰り返す
余裕がある場合は、足を肩幅に開いて行いましょう。
膝を大きく倒しやすくなるので、ストレッチの効果がアップ。
ベッドに寝た状態で行っていただいてもOKです。

足腰のしびれや痛みが治まっているときのリハビリに効果的。
痛みが強い場合は無理に実施せずに様子を見てください。

コルセットを着ける

メリット
•痛みの軽減
•安心感が得られる
•可動域の制限
コルセットは急性腰痛(ぎっくり腰)の応急措置として有効です。
コルセットを着けると、腰部の動きが制限されて無理な負荷が掛からず、腰痛を軽減したり安心感を得られたりするメリットも見逃せません。

しかし、強く巻きすぎると腰回りの筋肉がカチカチになってしまい逆効果。
コルセットはあくまでも応急処置として認識しましょう。
コルセットを巻かなくて済むようにリハビリやストレッチを行い、腰回りの血流や腰痛改善を目指すほうがベター。

まとめ

1.薬物療法を行う
2.ブロック注射を打つ
3.両膝倒しストレッチをする
4.コルセットを着ける

腰痛がひどい場合は外科手術をすることもありますが、薬物療法やブロック注射など保存療法を行うのが基本です。
症状が良くなってきたらリハビリや腰痛体操、ストレッチ、筋力トレーニングなどを無理せずに行い、日常生活を楽に過ごせるようにしていきましょう。

参考文献:坐骨神経痛|痛みの疾患ナビ

著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

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