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腰痛は時に手足のしびれを伴います。手足のしびれには神経が絡んでいる場合が多いので、普通の腰痛よりも危険度は高いと言えるでしょう。しかし、手足のしびれを伴う腰痛であっても、きちんと原因を究明して適切な治療を行えば、症状を改善させることは可能です。そのため、まずはご自身の体の状態を正確に把握しましょう。

今回は手足のしびれを伴う腰痛の原因をご紹介します。すぐ病院に行くべきケースや手足のしびれが生じる仕組み、各病気の特徴なども解説するので参考にしてください。

手足のしびれを伴う腰痛の原因はさまざま

腰痛と手足のしびれが同時に起こる場合、原因は色々考えられます。以下ではしびれが起こるメカニズムや代表的な病気を紹介します。

神経が圧迫されると手足がしびれる

手足のしびれが起こる原因として第一に考えられるのが、神経が何らかの要因によって圧迫されているということです。神経は大脳から脊髄、末梢神経へと続いているので、そのいずれかで神経圧迫の異常が生じていると考えられます。

血行不良やストレスによって生じる手足のしびれもある

手足がしびれる原因としてもう一つが考えられるのが、血行不良です。長い時間正座をした後に足がしびれることをイメージするとわかりやすいですが、血流が悪くなると神経に障害が生じてしびれが起こります。

また心理的ストレスも手足のしびれを引き起こす原因です。過度にストレスがかかると交感神経と副交感神経のバランスが悪くなり、手足がしびれることがあります。この場合、整形外科や脳神経外科を受診しても原因は明らかにならないでしょう。心療内科を受診すれば、程度によっては自律神経失調症と診断されます。

なお、血行不良などの自律神経失調症という心理的ストレスは、どちらも腰痛の原因にもなり得るので、ストレッチや休息などで状況を改善すれば、腰痛と手足のしびれが一気に治る可能性もあります。

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手足のしびれを伴う代表的な腰痛

以下の3つは腰痛の代表的な原因ですが、これらでは足のしびれや痛みも伴います。

腰椎椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは、背骨の椎骨間でクッションの役割を果たしている椎間板が、加齢などによって棘のように変形・突出し、神経を刺激してしまう状態のことです。腰椎椎間板ヘルニアでは腰痛や足のしびれが、頸椎椎間板ヘルニアでは手のしびれなどが生じます。

9割程度は薬物療法や運動療法などの保存療法で治療できますが、1割程度は手術が必要です。

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腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症は、黄色靭帯の肥厚や椎間板ヘルニア、腫瘍などによって、脊柱管が狭くなって神経が圧迫される疾患です。腰痛や手足のしびれ、重度の場合は排尿障害や筋力低下も伴います。

この疾患は、5分程度歩くと腰痛や手足のしびれで歩行が困難になるものの、少し休憩すると再び歩けるようになるというのが特徴です。ちなみにこのような性質のことを「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」と言います。

腰椎すべり症

腰椎がずれてしまうことで腰痛や坐骨神経痛が起こる病気です。すべりがひどくなると足のしびれや排尿障害・排便障害などが起こることもあります。なお、この病気には「分離すべり症」と「変性すべり症」がありますが、症状はそれほど変わりません。分離すべり症は10代の男子に、変性すべり症は中年以上の女性に多いです。

他の病気で手足がしびれている可能性もある

腰痛は3,000万人の日本人が抱えているとされる国民病です。そのため、腰痛と手足のしびれにそれぞれ原因がある可能性も十分考えられます。つまり腰痛を持っている人が、他に手足のしびれを伴う病気になっているというケースです。以下では手足のしびれを伴う病気の具体例を紹介します。

頸椎に原因がある疾患

先述した通り、頸椎椎間板ヘルニアでは手のしびれや痛みが生じます。また頸椎後縦靭帯骨化症は、背骨にある後縦靭帯という部位が骨になってしまうことで、脊柱管が狭くなって神経が圧迫され、手のしびれが起こる病気です。

なお、後縦靭帯骨化症には腰椎後縦靭帯骨化症というのもあり、この病気では腰痛や背部痛、足のしびれなどが生じます。

大脳に原因がある疾患

脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患でも、手足のしびれが起こります。脳血管疾患の場合は、手足のしびれだけでなく、頭痛や吐き気、めまいなどの症状も出ます。緊急性が高い病気なので、脳血管疾患が疑われる場合は、早急に医療機関にかかりましょう。

それ以外にも色々な要因で手足のしびれが起こる

例えば、手首や肘に原因がある手根管症候群や肘部管症候群でも、手にしびれが生じます。またビタミンB1不足である脚気(かっけ)やビタミンB12不足などの栄養不良も手足のしびれを招くことがあります。さらに糖尿病性神経障害も手足のしびれや痛みを引き起こす要因です。

専門家に見てもらうがおすすめ

上述の通り、手足のしびれを伴う腰痛にはさまざまな原因が考えられます。素人が正しい原因を自己判断することは難しく、危険な病気を見逃す恐れもあるので、専門家に診断してもらうのが一番です。

すぐに病院へ行くべき腰痛や手足のしびれ

緊急性が高い腰痛や手足のしびれもあります。例えば、突発的に症状が出た場合や痛みが強烈である場合などは、早急に医療機関を受診するべきです。また腰痛や手足のしびれ以外の症状、具体的には発熱や吐き気、言語障害などを伴う場合も緊急性が高いと言えます。

片側に痛みやしびれが出る方が危険なのか?
腰痛や手足のしびれは、体の片側で出る場合と両側で出る場合があります。手のしびれに関しては、片側の方が危険です。急に片方の手がしびれだした場合は、緊急性が高いのですぐに病院に行きましょう。慢性的に両手がしびれる場合は喫緊の危険性は高くないと言えますが、無論病院に行くに越したことはありません。

足のしびれに関しては片側か両側かで危険性を判断するのは難しいです。ちなみに腰椎椎間板ヘルニアでは、一般的に両足がしびれます。ただし、片側だけが強くしびれるということもあります。

「腰痛ドクターアプリ」の自動問診を試してみよう!

腰痛や手足のしびれが気になるものの、なかなか病院に行く時間がないという方もいるでしょう。また近くの病院では、満足の行く診断や治療をしてもらえないという場合もあるはずです。そのような場合は「腰痛ドクターアプリ」の自動問診を活用してみてください。

腰痛ドクターアプリは腰痛治療のスペシャリストが協力・監修したオンラインサービスです。ネット上で自動問診が行われ、それぞれの腰痛の状態や危険度が診断されます。また改善に適した運動療法の動画も提供されるので、原因を知った上で適切な手段を講じることが可能です。

さらに運動の後には効果判定が行われ、適宜再問診もなされるため、場合によっては腰痛ドクターアプリだけで腰痛や手足のしびれが完治することもあります。運動療法は1日60秒程度で実践できる手軽なものなので、ぜひ気軽に試してみてください。

まずは自分の体の状態を正確に知ることから始めましょう!
手足のしびれを伴う腰痛を根本から改善するには、まずは腰痛の状態や危険度を正確に知る必要があります。そのためには専門家に見てもらうのが一番です。重大な疾患が潜んでいるケースや手術でしか治らないケースもあるので、早めに診断を受けましょう。なお、病院に行く時間がない方などは「腰痛ドクターアプリ」を活用してみてください。

手足のしびれは腰が原因?腰痛としびれの関係性

著者情報

腰痛メディア編集部
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