今回は【アロマオイルの腰痛への効果】についてお伝えしていきます。
目次
エッセンシャルオイルの腰痛への効果
ヨーロッパを代表とした諸外国ではアロマテラピーは、昔から補完・代替医療として用いられてきました。
腰痛に悩む患者のうちの約8割は、画像所見では異常がない原因不明の非特異的腰痛です。
非特異的腰痛の要因には心理的ストレスや、緊張、自律神経の乱れなどが含まれます。
このような腰痛における精神面の要因にはリラクゼーション効果の高いアロマテラピーは有効であると考えられます。
またエッセンシャルオイルによっては、鎮痛・鎮静効果のあるものや、筋肉の緊張を和らげる効果のあるもの、血管拡張し血流を促す効果のものなどがあり、身体面からくる腰痛の要因(筋肉のこりなど)への効果も期待できます。
エッセンシャルオイルは、痛み止めの薬のように確実で即効性のある効果は得られないとは思います。しかし服薬・運動療法の効果を高めてくれる補完医療としての役割は大いに果たしてくれるのではないでしょうか。
腰痛に効果的なエッセンシャルオイル
痛みを和らげる
カモミール・ローマン
神経の興奮を鎮静させる効果があり、腰痛や生理痛などの痛みを和らげる効果が期待できます。また、不安や緊張を緩和します。
カモミール・ローマンは紅茶で飲むカモミールとは別物の、ペレニアルカモミールいう多年草でこちらもハーブティーとして飲むことはありますが、やや苦味があります。
カモミール・ローマンは塗ると、肌をもっちりと柔らかくする効果もあり女性に嬉しい効能の揃ったエッセンシャルオイルです。
ラベンダー
根強い人気で昔から多くの人々を癒してきたラベンダー。酢酸リナルという成分が含まれており、この成分が神経の興奮を鎮め、痛みを和らげてくれると言われています。腰痛や頭痛、生理痛に効果的です。
その他、不眠やイライラ、自律神経の乱れを解消する効果も期待できます。
クラリセージ
クラリセージも酢酸リナルを多く含有し、痛みを和らげる効果があります。
スクラレオールという成分も含まれており、このスクラレオールは女性ホルモンと似た造りになっているため、女性特有の体調不良(PMS、生理不順、不妊、更年期障害など)に有効であるとされています。
クラリセージはリラックス効果が非常に高く、精神面への効果の高いエッセンシャルオイルです。気分が落ち込む時や、疲れている時、失敗して落ち込んでいる時など気持ちの緊張をほぐしたい時に有効です。
ユーカリ
ユーカリは筋肉や神経の炎症を鎮静する効果があり、筋肉痛や腰痛に効果が期待できます。
ユーカリの最もメジャーな効能は抗菌作用です。アロマディフューザーなどの芳香浴で使用すると感染症予防に効果的です。
血行を改善し、体をあたためる
オレンジ スイート
気持ちを明るくさせる香りで、心身の疲労回復・リフレッシュに効果的です。
血行促進作用があり、腰痛や月経痛などに効果が期待されます。
また、消化器系の不調にも有効で胃痛や胸やけなどにも効果がありますが、腸蠕動を活発化させ食欲も増進させる作用があると考えられるため、ダイエット中の方は使用には注意が必要です。
ローズマリー
料理で肉の臭み消しなどに使用されるローズマリー。そのスッキリとした香りは、脳を刺激し、集中力を高めると言われています。
また、血行促進作用があり筋肉の凝りを緩和させ、腰痛にも効果が期待できます。
子宮収縮作用があるとされており、妊娠中の使用は避けましょう。
自律神経の乱れ、ストレスが腰痛の原因に
そもそも腰痛は精神的なストレスも原因のひとつであることをご存じでしょうか。
『専門医が教えてくれる!腰痛を自分で治す!最新治療と予防法』では職場や家庭に何らかの悩みを抱えていることがあります。ストレスが多い場合、通常なら軽い腰痛で済むような場合でも痛みを強くうったえたり、治りにくくなったりすることがあります。
心理、社会的要因などのストレスが強い場合、腰痛のリスクファクターのひとつになります。ただし、ストレスだけが原因で腰痛になる、いわゆる心因性腰痛はごく一部です。
運動不足や姿勢の悪さ、喫煙などのほかのリスクファクターもあり、多くはこれらとストレスが複合的に絡んで腰痛を引き起こしていると考えられます。ストレスが強い状態は、腰痛お引き起こすリスクも高くなりますし、重症化、慢性化しやすく治りにくくなると記述があります。
また『ウルトラ図解 くび・肩・背中の痛み 不快な症状をもとから治す、知識と治療』でもくびや方7,背中の病気であったり、事故などによるや外傷であってもそこに不安やうつ、ストレス、その人の性格といった精神的な要素が加わることで、痛みが慢性化してしまうことがあります。
他にも、脳の機能の問題で、痛みを感じやすくなることがあります。ストレスは、自律神経の働きを悪くし、体の不調を招き、体の体調がまたストレスとなり悪化させてしまうことがあげられています。
ストレスを感じるときに働く交感神経が働きっぱなしになり、休むことができなくなってしまい、副交感神経とのバランスが崩れてしまうことで、自律神経がうまく機能しなくなります。
『最新!アロマセラピーのすべてがわかる本』では交感神経とホルモン分泌が心臓や筋肉などに働きかけ、ストレス反応を起こします。その結果、心拍数や呼吸数が増加し、血圧が上昇するという反応が体に起きます。
ストレス反応が長期間続くと、免疫力が低下したり、うつ病になったり、自律神経などに障害が起こりやすくなります。つまり自律神経の乱れ、ストレスが腰痛の原因や増長させてしまっている可能性が極めて高いといえるでしょう。
アロマには、自律神経を整えてくれる効果の期待できるものもたくさんあります。
ラベンダー・ローズマリー・ベルガモットなどがあります。これらのアロマオイルを活用して、自律神経を整えたり、痛みを緩和させましょう。
アロマの力で、辛い腰痛をやわらげよう。おすすめの香りや使い方をご紹介!
アロマオイルと腰痛まとめ
エッセンシャルオイルは腰痛改善に効果が期待できるケースもあります。
使用するエッセンシャルオイルは最高グレードのものがお薦めです。ぜひ、芳香浴やマッサージにお気に入りのオイルをご使用下さい。
参考:モニカ・ヴェルナー・ルート・フォン・ブラウンシュヴァイク・ バンヘギ裕美子(2009年11月)『アロマ療法大全』ガイアブックス
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