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腰痛の原因は不明なことが多い?

「会社で嫌なことがあると腰が痛くなる」「いつも腰がだるくてやる気が出ない」「転職したら腰痛がなくなった」「慢性的に腰が痛いが通院する時間がない」などと感じたことはありませんか?腰痛の実に8 割が「非特異的腰痛」つまり原因不明と言われています。また全国で腰痛に悩んでいる人の数は3 千万人とも言われています。

こんなにも腰痛の人が多いのに、なぜ原因不明なケースが多いのでしょうか。

今回はこの「原因不明な腰痛」に焦点をあててみていきたいと思います。

ストレスで腰痛は発症する?

先ほども申し上げた通り、腰痛の原因はその8 割がはっきりした原因が不明のもの(非特異的腰痛)と言われているのをご存じでしょうか。
この場合、病院を受診されてもレントゲンやMRI などには何も映らないため、はっきりとした診断を受けられないケースが多いとされています。

その中には、腰自体が発端となって起こるものと心理的なストレスが発端で起こるものとがあると考えられており、後者は脳自体のなんらかの機能低下が原因の可能性が高いとされています。これら原因不明の腰痛は、病院の検査では原因や病態が捉えきれないものであるために「非特異的腰痛」と呼ばれている現状があります。

この中でも、ストレスが原因とされる腰痛は、人間関係の悪化や仕事への不満、痛み自体への不安や恐怖などが脳の機能低下を引き起こす(ストレス反応)とされています。そのメカニズムは次の通りです。

・ストレスを感じる
・交感神経が興奮し、筋緊張が増大する
・交感神経の興奮によって血管が収縮し、血流が増大する
・結果的に血圧上昇によって血流が悪くなり、酸素欠乏で老廃物が溜まる
・痛み物質が産生される

また、ストレスを抱えたままで重い物を持ち上げたり重労働をすると、作業時の姿勢バランスが悪くなり椎間板への負担が増すことから、ぎっくり腰などのリスクも高まると言われています。そして腰痛を経験すると、腰痛が改善された後も痛みや不便な生活への恐怖感や不安が残り、長期にわたってコルセットをする、体を動かさなくなるなど、過剰に腰を守ってしまうという傾向もあります。

腰痛は国民病

腰痛は今や「国民病」とも呼ばれています。先ほども申し上げた通り、腰痛には、椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、スポーツでの外傷など、腰椎や筋、腱、靱帯が直接障害されて起こる、原因が明確なケースと、原因不明な非特異的腰痛があります。

例えばぎっくり腰は、主に椎間板などの組織のケガであり、医療機関を受診すると腰椎捻挫・腰部挫傷などと診断されます。それにも拘わらず、どの組織のケガかということを医師が明確に断定できないことから非特異的腰痛と呼ばれます。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、骨粗鬆症や内臓疾患が原因とされる特異的腰痛のグループに入らない、原因不明のものなのです。

また近年では、本当に心当たりなく発症してしまう腰痛も増えています。これには、ストレスの関与を示唆する声も多く聞かれます。忙しい現代の中で生きている私達にとって、ストレスをゼロにするということは難しく、中には体に異常をきたしてしまうほどのストレスを抱えていても、仕事が忙しいからと病院に行かなかったり、通院のために仕事から離脱することで会社の中での立場が弱くなることを心配して我慢したりする人も大勢います。

これらのことが、腰痛を訴える人が増加し続け、治りにくくさせている原因の一端を担っているということは否定できません。

しかし、こうした非特異的腰痛は、初期の段階で治療の方向性を誤らなければその多くは比較的速やかに改善に向かいます。ここで大事になってくるのは、「腰痛の原因」と「腰痛の状態」を正しく知ることです。

腰痛対策は「原因を知って」「原因に対して対策する」

腰痛を改善するためには、原因を正しく理解したうえでその原因を取り除くことが大切です。

その1つとしては、ストレスを軽減する目的として行われる「認知行動療法」があります。ストレスが原因と考えられる慢性腰痛の改善につなげるため、「考え方を変える」という手法です。

考え方を変えるというのは、今の自分を100%変えるということではありません。例えば、自分の思うとおりに行かない、障害があるなどといったことを強く感じる人は、上手くいかないのを人のせいにしたり、自分を許せなかったりする傾向にあります。これらの他人や自分への「執着」を手放す、ということです。
「ま、しょうがないか」「ここまでできたのだからひとまず良しとしよう」など、完璧を求めずに自分の気持ちを緩めてあげることでストレスが緩和され、腰痛などの身体症状の緩和・改善が期待できます。
また、小さなことでも良かったこと、プラスになるようなことはスルーせずに、きちんと喜んで認めてあげるということも大切です。
これらは些細なことのように思えるかもしれませんが、毎日心がけることで少なからず効果が出てきます。

気持ちの面では上記のとおりですが、さらに能動的に腰痛を改善していくためには、やはり「腰痛の病態と障害の程度」を正しく理解し、これらに合った対処をすることが何より重要となってきます。

そして昨今、自宅に居ながらにしてそれを可能にする、新常識が誕生しました。この新常識について詳しくご紹介していきます。

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まとめ

まずは自分の状態を正確に知る、そして自分に合った運動療法を知って日々実践。そうすることで腰痛は必ず改善することが出来ます。理想の身体を取り戻し、理想の生活を実現しましょう。

著者情報

金岡 恒治(かねおか・こうじ)MD,PhD
金岡 恒治(かねおか・こうじ)MD,PhD

早稲田大学スポーツ科学学術院教授

日本整形外科学会専門医・脊椎脊髄病医

日本スポーツ協会認定スポーツドクター

日本水泳連盟理事・医事委員長 ほか

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