目次
はじめに
夜ゆっくりと寝て朝起きると腰が痛い。という経験はありませんか?「寝すぎたかな?」と思われる人も多くいますが、実際の理由は他にあります。
今回は、寝起き時になぜ腰痛が生じるのかとその対策について詳しく解説します。
寝起き腰痛になってしまう原因って?
睡眠は身体を休めるために重要なものにもかかわらず、腰痛を生じさせてしまうことがあります。
寝起きに腰痛が生じてしまう原因として、下記のような理由が考えられます。
・寝具が自分自身に合っていない
・血流が良くない
・寝る姿勢が悪い
・寝返りの回数が少ない
・体重が重く肥満傾向である
寝具が自分自身に合っていない
腰痛を生じさせないために、ベッドのマットレス選びは非常に重要です。
マットレスの性能は、睡眠時と腰痛に大きな影響を与えます。そもそも寝ている姿勢は体勢によって腰に負担がかかりやすくなるため、腰周りの筋肉が緊張し硬くなった結果、寝起きに腰痛を引き起こしてしまいます。
血流が良くない
身体の血流が良ければ、寝ている間でも筋肉が緊張することはあまりありませんが、血流が悪い状態では、血流が悪い場所に疲労感がたまりやすくなり寝起き時の腰痛につながります。
身体の血流が悪くなってしまう理由としては下記のような要因があります。
・身体が冷えている
・ストレスが多くなっている
身体が冷えている
人は気温が低くて寒さを感じると血管が収縮して縮んでしまうため、寝ている部屋の室温が低いと血流が悪くなります。
また、室温に気を付けるのは冬だけではなく、夏場に関しても冷房などを強くかけすぎると室温が低くなりすぎてしまうため注意が必要です。
ストレスが多くなっている
日常生活を送るうえでストレスが多くかかってしまうと、交感神経が優位に働くようになります。この交感神経が優位に働くと血管が収縮します。
交感神経が優位に働くと活発に行動できるなどの良い点もありますが、一方で夜間に交感神経が優位に働いてしまうと、血管が収縮し血流が悪くなるため寝起き時の腰痛の原因となってしまいます。
寝る姿勢が悪い
一番多い寝る姿勢は仰向けで、仰向けが腰への負担が一番少ない姿勢と考えている人も多くいると思います。
しかし、腰周辺は内臓が多く存在しており、仰向けで寝ることにより体重の負担が腰周辺に大きくかかってきます。
実際に体重の40~50%程度の負担が腰にかかるといわれています。それだけの負担が長時間かかっていると、睡眠時や寝起き時に腰痛を発生させてしまいます。
また、仰向けで寝ている時に反り腰になってしまっている場合も腰痛が生じやすいです。反り腰が強い場合では、腰とマットレスの間に隙間が出てしまい、腰への負担が強くなってしまいます。
寝返りの回数が少ない
寝返りの回数が少ない人は腰痛になりやすいと言われています。その理由としては、定期的な寝返りは体重などの負担を分散させることができるからです。
寝返る回数が少ない場合、長い時間同じ場所に体重がかかり続ける状態になってしまい、腰周辺の筋肉が凝った状態になるため腰痛を引き起こしやすくなります。
体重が重く肥満傾向である
上記で解説したとおり、体重などの負担が腰へ集中してかかることが、寝起きの際に腰痛を生じさせる理由の1つとなっています。
そのため、体重が重くなれば重くなるほど腰への負担も多くなってしまいます。
寝起き時の腰痛を軽減するためには?
ここまで寝起き時に腰痛が生じる原因について解説しました。実際に腰痛が生じた場合、どのように対応すれば良いのでしょうか?
寝起き時の腰痛を軽減させるための方法として下記のような方法があります。
・自分自身に合ったマットレスを使用する
・足元にクッションを入れる
・冷え性などに対して対策を行う
自分自身に合ったマットレスを使用する
マットレスには高反発と低反発に分けることができます。
寝返りが少ない人には、高反発のマットレスがおすすめです。寝返りを定期的に行うことは腰への負担を分散させるために非常に重要です。普段の睡眠時において寝返りが少ない場合は、高反発のマットレスは硬さが適度にあり、スムーズに寝返りを行うための手助けをしてくれます。
低反発マットレスの特徴は「体圧の分散性が高い」ことです。体圧の分散性が高いと腰などにかかりやすい負担を全身に分散させることができます。
低反発マットレスは。寝返りを行いにくいもののフィット感が高く、柔らかい寝心地となります。
足元にクッションを入れる
睡眠時の姿勢にクッションを上手く使用することにより、腰痛を大きく軽減することができます。ここでは仰向けと横向きの姿勢におけるクッションの使い方を解説します。
まず仰向けの姿勢です。寝る時に仰向けで足を伸ばすことにより、骨盤が引っ張られてしましまいます。
この引っ張られた力が腰に伝わってしまうことで腰痛を引き起こしてしまいます。そのため、仰向けで両膝を曲げてその下にクッションを入れることにより、骨盤が引っ張られることがなくなるため痛みを軽減させられます。
横向け寝る場合のおいては、両足を曲げて寝ることにより骨盤を引っ張ることなく寝ることができます。
横向け時において、さらに効果を高めるためには軽く背中を丸め、両膝の間にクッションを挟むことにより腰痛を軽減できます。
冷えに対して対策を行う
身体が冷えてしまうと血流が悪くなるため、寝起きの腰痛を引き起こしやすくなります。
対策として有効な方法は、ある程度の筋肉をつけて、適度な運動を行うことです。運動といっても激しい運動は必要なく、ウォーキングやジョギングなど有酸素運動を中心に行うことにより、筋肉量が増えるとともに冷え性の対策にもなります。
まとめ
今回は寝起き時に生じる腰痛について解説しました。さまざまな理由はあるものの、寝ている時に腰周辺に長時間負担がかかり続けてしまうと腰痛を引き起こす可能性が高くなります。
腰痛を軽減させるためにも、自分自身に合ったマットレスやクッションの利用や、体を冷やさないような工夫をぜひ取り入れてみてください。また、就寝前にストレッチや筋膜リリースなどのケアを行い、体の柔軟性を高め、睡眠の質を高めましょう。
参考:寝起きに腰が痛くなるのはなぜ?腰に負担をかけない寝方を解説 メディエイド