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日本人の「国民病」と言われることもある腰痛。特に慢性的な腰痛にお悩みの方は、「何か効果的な改善方法はないだろうか?」と悩むことも多いのではないでしょうか?

そんな方には、腰痛を根本から改善することのできる「ピラティス」がおすすめです。この記事ではピラティスとはどのようなエクササイズなのかを解説したうえで、具体的な効果や今日から実践できるポーズまでご紹介しますので、「腰痛をなんとかしたい」とお考えの方はぜひ参考にしてください!

腰痛改善に効果のある「ピラティス」とは?


「ピラティス」という言葉は聞いたことがあっても、それがどのようなエクササイズなのかご存じの方は少ないのではないでしょうか?そこでまずは、ピラティスとは一体どのようなエクササイズなのか、ヨガとの違いにも触れながら解説していきましょう。

ピラティスは体に優しいエクササイズ

ピラティスを考案したのは、ドイツ人のジョゼフ・ヒューベルトゥス・ピラティス。幼少期から病弱だったピラティスが、自身の体調を整えるためのエクササイズとして考案したのが、現在のピラティスのきっかけと言われています。

その後、1920年代になるとピラティスは従軍看護師として勤め、傷ついた兵士のためのリハビリとしてピラティスを確立しました。その後ピラティスがアメリカに渡ったことで世界的に受け入れられるようになり、現在では日本でも広く知れ渡っています。

ピラティスの基本はリハビリ

ピラティスはもともと負傷した兵士のリハビリとして生まれたので、傷や痛みを伴う体でも無理なく筋肉を鍛え、早く回復できるように考案されています。そのため、あまりにも大きな腰痛や炎症がなければ、腰痛持ちの方でも安心して実践できるエクササイズと言えるでしょう。年齢や性別に関係なく行えるのも、ピラティスならではのメリットです。

腰痛にお悩みの方の中には、「運動したら腰痛が悪化してしまうのではないか」、「運動はしたいけど動くと腰が痛む」といった悩みを抱えている方は少なくありません。しかしリハビリとして生まれたピラティスなら、腰をケアしながら運動できるだけでなく、腰痛になった原因を取り除いて腰痛にならない体づくりを行うことができるのです。

ピラティスはヨガと何が違う?

よくピラティスとヨガを混同される方も多いですが、ピラティスとヨガは大きく異なるものです。起源も違えば、目的や呼吸法も異なります。一言で違いを説明するとしたら、「ピラティスは体全体のコンディションを整えるもの」、「ヨガは精神面を整えるもの」と定義できるでしょう。

腰痛持ちにもおすすめ!ピラティスが人気な理由

ケガを負った人のリハビリとして生まれたピラティスは、腰痛持ちの方でもすんなりと始められるエクササイズとして人気を集めています。ここでは、腰痛持ちの方や運動が苦手な方からもピラティスが受け入れられる理由を2つご紹介しましょう

ピラティスが人気な理由 1:体への負荷が少ない

ピラティスはリハビリとして生まれたという背景があるため、体への負担が非常に少ないエクササイズと言えます。もちろん動きの難易度によって初心者から上級者まで分けられることもありますが、基本的に強度が低いエクササイズがメインです。

具体的な動きとしては、背中を支える筋肉をほぐし、体幹を鍛えるための動作が基本です。腰痛の改善以外にも実にさまざまな健康効果が得られるため、近年では腰痛改善以外を目的としてピラティスを始める方も少なくありません。

ピラティスが人気な理由 2:体への理解が深まる

ピラティスには、筋肉や骨の動きなど、自分の体に意識を向けて行うという特徴があります。ただインストラクターの真似をするだけでなく、ご自身の体に関する理解を深めながら進めていくため、日常生活のさまざまなシーンで役立てることができるでしょう。

特に骨盤がどこにあるべきなのか、体がどう動くべきなのかを理解すれば、運動が楽しく感じられるようになるかもしれません。非常にゆったりとした動きが最初は不慣れに感じるかもしれませんが、長期的に続けていけば、腰痛だけでなく体全体が「整う」ことを実感できるでしょう。

腰痛改善だけじゃない!ピラティスがもたらす効果


ピラティスを継続して行えば、次第にご自身の体に変化が感じられるようになります。そこでここでは、中でも特に代表的な2つの効果についてご紹介しましょう。

ピラティスの効果 1:体幹が安定し、姿勢が良くなる

ピラティスのゆったりとした動作は、体のインナーマッスルを鍛えるためのものです。このインナーマッスルには骨や関節を安定させる役割があり、腰、肩、膝などの痛みはインナーマッスルが弱体化していることで慢性化しているケースが多く見られます。

特に背中から骨盤にかけての背骨周辺の筋肉は、正しい姿勢を維持するために欠かせない存在です。この筋肉を重点的に嫌えることで、身体の歪みを正し、良い姿勢を手にすることができるのです。

ちなみにピラティスの創始者であるジョゼフ・ヒューベルトゥス・ピラティスは、「背骨の年齢がその人の年齢に直結する」という思想を抱いていました。背骨が正しく可動するかどうかは、体全体にとっても非常に重要であることがお分かりでしょう。

ピラティスの効果 2:筋肉や心の緊張をほぐす

ピラティスでは、「胸式ラテラル呼吸」という呼吸法が採用されています。これは背中の肩甲骨の下あたりからウエスト部分を意識して呼吸する方法で、自律神経を整える働きがあると言われています。

この胸式ラテラル呼吸を実践することでリラックス効果を得ることができ、ストレス解消にもつながります。実際、ストレスは腰痛を引き起こす要因の一つとも考えられていますので、リラックス効果という意味でもピラティスは腰痛改善に効果的だと言えるでしょう。

ピラティスで腰痛悪化することある?

ピラティスで腰痛悪化することはあります。その場合に考えられる理由は以下の通りです。

・ポーズが間違っている
・体力的に無理している
・腰痛の状態に合っていない
・効かせたい部分を分かっていない
・インストラクターや理学療法士の技術、知識不足

上記で説明したように、ピラティスは体にかかる負荷が少なく、腰痛改善にも効果が期待できます。

ただ、相性には気を付けなければなりません。

腰痛と言っても、その症状や痛みを感じる姿勢、痛みが和らぐ姿勢は人によって様々です。

立っている状態が楽で、座っていると痛くなってくる人もいれば、その逆に座っていると楽なのに、立っていると痛みが増す人もいます。

同じような腰痛に悩んでいて、ピラティスで同じポーズをしても、効果を感じられる人もいれば、悪化してしまう人もいるのです。

ピラティスで腰痛改善を目指す際には、以下を意識してください。

軽いメニューからこなす

普段運動する機会の少ない人は、軽いもの始めた方が良いです。

負担の軽いポーズから体を慣らしていって、様子を見ながら調整していきましょう。

「早く腰痛を治したい!」と思って頑張り過ぎると逆効果になってしまう恐れがあります。

個人レッスンを受ける

腰痛がひどい場合、個人レッスンをおすすめします。

個人レッスンであれば腰の状態、個人の要望などに合わせてセッションを受けられるのがメリットです。

また、自分では気付かなかったクセや特徴についても気付かせてもらえたり、それを踏まえた上で、腰痛改善のためにはどうすれば良いのかなどのアドバイスを受けられます。

インストラクターや理学療法士の資格をチェックする

インストラクターの能力はピンキリです。

知識も経験もある優秀な人もいれば、ほとんど経験のない人もいます。

なので、個人レッスンを受ける場合は、インストラクターや理学療法士の資格も確認しておきましょう。

指名ができて、インストラクターの経歴や資格を細かく記載しているところもありますので、ぜひ活用してみてください。

腰痛に効果的なピラティスのポーズを公開

ピラティスの効果やメリットを解説したところで、「実際にピラティスをやってみたい」と感じた方も多いことでしょう。そこでここでは、ピラティスにおいて特に有名なポーズをご紹介します。自宅でも簡単に実践できますので、ぜひ挑戦してみてください。

腰痛に効くピラティスのポーズ 1:キャットストレッチ

「キャットストレッチ」とは、その言葉の通り、背中を猫のように丸めたり伸ばしたりするポーズです。背中の筋肉のコリを改善できるだけでなく、体全体の柔軟性も手に入れることができます。

1.四つん這いになり、手は肩の真下、膝は股関節の真下につく。
2.ゆっくりと息を吐きながら、おへそをのぞき込むように背中を丸めていく。
3.息を吸いながら、背中を反らせて背骨を伸ばしていく。

2と3の動作を1セットとし、これを5回繰り返してください。3の際には視線を斜め上に向けることがポイントです。腰痛の緩和にもつながりますので、腰痛にお悩みの方はまずキャットバランスから挑戦してみてください。

腰痛に効くピラティスのポーズ 2:スパインツイストスーパイン

「スパインツイストスーパイン」は、足を体の両側に倒すことで、腰周りの筋肉をほぐして股関節の可動域を広げるポーズです。非常に気軽に実践できるので、寝る前のルーティンとして取り入れるのも良いでしょう。

1.仰向けに寝る。
2.両膝を90度に曲げ、両腕は身体の横に広げる。
2.息を吐きながら両膝を片側に倒す。
3.息を吸いながら膝を元の位置に戻す。
4.同じように両膝を反対側へ倒す。

左右両方で1セットとし、5~10セットを目安に繰り返してください。腰の痛みが感じられる際は、痛くない程度にゆっくりと行うようにしましょう。膝を倒す際は、背中が床から離れないように意識するのがポイントです。

腰痛に効くピラティスのポーズ 3:シングルレッグリフト

股関節の可動域を広げるとともに柔軟性を高めるポーズです。

① 両足を骨盤の幅に広げて立つ(骨盤の逆三角形を意識する)
② 膝が90度の位置になるところまで右足を上げる
③ 足を床に付けずに膝を元に位置に戻す
④ もう一度膝が90度の位置になるところまで右足を上げる
⑤ 同じように左足も行う

腰痛に効くピラティスのポーズ 4:マーメイドストレッチ

背骨や腹斜筋を伸ばすポーズです。

① あぐらをかいて座る
② 背筋を伸ばす
③ 息を吸いながら右手を真上に上げる
④ 息を吐きながら上体を左に倒す(お尻が床を離れないようにする)
⑤ 倒した状態で息を深く吸う
⑥ 息を吐きながら上体を元に戻す
⑦ 右手を下げる
⑧ 左も同じように行う

腰痛に効くピラティスのポーズ 5:ペルビックカール

太もも裏やお尻の筋肉を鍛えるポーズです。

① 仰向けになる
② 膝を立てる
③ 両足を肩幅に広げる
④ 手は床に付けておく
⑤ 息を吐きながら腰を持ち上げる(背骨が1つ1つ床から離れていくイメージでゆっくり持ち上げていく)
⑥ 胸・腰・膝が一直線になる位置まで持ち上げる
⑦ 一直線になった状態で息を深く吸う
⑧ 息を吐きながら腰をゆっくりと下げていく

腰痛に効くピラティスのポーズ 6:ロールオーバー・プレップ

下腹部を鍛えるポーズです。

① 仰向けに横になる
② 両足を真上に上げ左右の足を交差させる(両膝は少し曲げておく)
③ 息を吐きながら骨盤を持ち上げる(腹筋の力でゆっくり持ち上げる)
④ 息を吸ってゆっくりと骨盤を元の位置に戻す

腰痛に効くピラティスのポーズ 7:スイミング・プレップ

腹筋を鍛えるポーズです。

① 四つん這いになる
② 息を少しずつ吐きながら右手と左足を胴体位置まで上げる
③ 手足を元の位置に戻す
④ 今度は左手と右足で同じポーズをとる

ピラティスをはじめて腰痛改善効果を実感しよう!

ピラティスは腰痛改善だけでなく、体全体のコンディションを整えることのできるエクササイズです。「腰痛がひどくて動けるか不安」「運動が苦手だから」といった悩みを抱えていた方も、「なんとなくピラティスならやっていけそう」と感じられたのではないでしょうか?

ピラティスは自己流でやるのは難しく、インストラクターによる正しい指導のもと継続して行っていくことが大切です。今回ご紹介したポーズ以外にも、実にさまざまなポーズが存在しますので、ぜひこの機会にピラティスを体験してみてはいかがでしょうか?

良い姿勢や安定した体幹を身に付ければ、腰痛を心配することの無い健やかな暮らしが手に入りますよ!

この記事のモデルは当社のエデュケーターMomo.Mです。
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◆参考資料
【保存版】ピラティスが腰痛改善に効果的な理由とは?おすすめポーズはある?
ウィメンズピラティス協会
「ヨガ」と「ピラティス」の違いは?どっちが効果ある?それぞれの起源や歴史、やり方を解説
原因不明の腰痛にはピラティスがおすすめ!予防にもなる
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豪の人気講師が語る、ピラティスの魅力と腰の痛みをケアする「簡単エクササイズ6」
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腰痛メディア編集部
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