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相撲の力士が行う四股は腰痛の解消法として、人気がある運動のうちの1つです。四股で腰痛が改善したと言った声は、よく聞かれます。

とはいえ、「四股は本当に腰痛に効果があるのか?」「効果的な四股のやり方は?」といった疑問を抱えている方もいらっしゃるかと思います。

そこで、この記事では以下のことをお伝えします。
•四股が腰痛に良い理由
•腰痛を楽にするために、四股で注意すべきこと
•四股の実践方法

四股で腰の痛みを楽にする方法が分かりますので、「腰痛に効果的な運動を知りたい!」という方は、この記事を最後までご覧ください。

四股を実践して、腰痛のない身軽な体を手に入れていきましょう!

相撲で行われる四股とは?

四股とは相撲稽古のうちの1つです。膝を曲げ、体を落とし、片足を持ち上げて地面に力強く下すといった動作を繰り返します。
室内でも手軽に行えるのが特徴で、運動不足の解消にもおすすめです。スポーツ選手がケガの予防として実践していたり、病院でもリハビリの1つとして紹介されていたりします。
下半身の筋力を強化する運動であるため、加齢とともに進行する下半身の筋力低下の予防として実践されることも多いです。さらに、下半身の筋力アップは体が安定して、腰痛にも良いと言われています。

以上に述べたように、四股は力士以外の一般人にもさまざまな場面で実践されているのです。

次に、四股が腰痛に良い理由を具体的に解説します。

相撲の四股が腰痛に良い理由

四股が腰痛に良い理由は、股関節の柔軟性のアップと体幹が強化されるからです。ここでは、それぞれについて分かりやすく解説します。

股関節の柔軟性がアップする

股を大きく開いて腰を沈み込ませる運動を腰割りといいます。腰割は四股のはじめに行う動作で、股関節の柔軟性アップが期待できるのです。
股関節の柔軟性がアップすると、骨盤の動きが良くなります。腰は骨盤と連動して動くもの。そのため、腰割りで股関節を柔軟にすると、結果的に腰痛も楽になるのです。

体幹が強化される

腰割りの際に、体を地面に向かって沈み込ませる動作は、太ももや臀部の筋力強化につながります。さらに、四股を踏むために片足を上げるため、一本の足で体を支えるための筋力やバランス感覚が養われるのです。
結果的に、四股が体幹の強化に役立ちます。体幹が強化されると、体の軸がブレにくくなることで、正しい姿勢をキープすることが可能。結果的に、姿勢の崩れによって起こる腰痛を予防できます。

四股の効果を高めるためのポイント4つ

ここでは、四股の効果を高めるためのポイントをお伝えします。取り組み方によって、効果にはかなりの差が出てしまいますので、把握しておきたいポイントです。

足を上げる際は転倒に注意する

四股に慣れていないと、片足を上げた際にバランスを崩してしまうことも。片足を上げた際に、ふらつく場合は無理をせずに腰割りだけにとどめておきましょう。
腰割りだけでも、下半身の強化と股関節の柔軟性アップが期待できるので、腰痛にも良いですよ。

継続させる

健常な筋肉が肥大して強化されるまでには、8~16週の期間を要すると言われています。そのため、四股もまずは3カ月くらい続けると良いでしょう。
3カ月も続けると習慣化されていることも予想されます。結果的に継続もできるようになり、年齢を重ねても腰痛にならないための筋力を維持できることでしょう。正しい姿勢で、腰痛のない元気な体を保てますね。

筋肉痛になったら休む

筋肉痛になったら、2~3日は四股をお休みするのが、筋力強化のためにも有効です。
筋肉痛は、トレーニングによって筋繊維が傷つくことで起こると言われています。そして、傷ついた筋肉に起こるのが、軽い炎症。これは、筋肉が回復している状態で、筋肉の「超回復」ともいいます。
筋肉は、超回復することで強化されます。筋肉の回復を促進するためにも、筋肉痛のときは四股をお休みするのがおすすめ。特に、四股をはじめて間もないころは、筋肉痛にもなりやすいです。はじめから、張り切りすぎないようにしましょうね。

始める前に股関節をストレッチする

四股をする前に、股関節をストレッチしておくと良いでしょう。とくに、股関節がもともと固い人は、いきなり四股をすると股関節を痛める可能性があるので注意が必要です。
四股の動作を分析すると、股を開いて太ももの内側をストレッチする動作が多いです。柔軟性がない人にとっては、太ももの内側に強力なストレッチが加わることが予想されます。
事前にストレッチで体をほぐすことで、足がつったり、四股の後に痛めてしまったりといったリスクを減らせます。

では、準備体操が終わったら、四股を実践してみましょう。四股の手順については、以降をご覧ください。

四股の実践方法

四股は腰割りから始まり、足を上げ、ゆっくりと足を下すという一連の動作から成ります。呼吸も意識すると、さらに効果的です。

立ち姿勢を確認

四股の立ち姿勢は、次の点を確認して下さい。
•足の幅は肩幅よりも広くとる
•股間と左右の足で正三角形を作るイメージ
•つま先は外向きにする
地面に体をしっかりと安定させて立つようにしましょう。

体を地面に向けて沈める

続いて腰割りの動作に入ります。腰割りの際は、膝を曲げながら体を地面に落としていきます。体をゆっくりと沈めていくイメージです。
特に注意したいのが、腰を丸めないようにすることです。腰を丸めると、腰の負担が大きくなります。腰を痛める原因にもなるため、注意をしましょう。腰を落とす際に息を吐くようにすると、より効果的です。

片足を上げる

足を横に向かって上げる際は、体重を片方の足に預けることで、自然と足が上がるイメージです。無理に持ち上げようとせず、体重移動によって足が上がる範囲で四股を行うと良いでしょう。
片足を上げるとバランスを崩す人は、まずは腰割までにとどめると良いです。腰割で筋力が強化されてから、足を上げにチャレンジするのがおすすめです。足を上げる際は、腰割で息を吐いた状態から、今度は吸うようにしてください。

上げた足を下す

地面に残した軸足の膝を曲げながら、ゆっくりと足を下します。この時、勢い良く足を落とさずに、自分でスピードをコントロールすることが大切です。
呼吸は、足を上げた際の吸った状態から、吐くようにすると良いです。腰割りも含めて、「下すときは吐いて、上げるときは吸う」と覚えておくと良いですね。

反対の足も上げる

また「立ち姿勢を確認」の腰割りに戻り、足を上げる際は、反対側を上げるようにします。以降は、繰り返しです。

相撲健康体操

日本相撲協会が推奨する体操に、相撲健康体操というものがあります。四股、鉄砲、すり足といった日本の相撲でよく行われている動作が取り入れられている体操です。
重心を下腹部に置き、背骨を安定させる相撲の型が取り入れられています。年齢に関係なく誰にでも実践できるような体操で、腰痛改善にもおすすめです。
相撲健康体操を実践することで、筋肉の緊張がほぐれ、血行が良くなり体の機能回復に役立つとも言われています。日本相撲協会の公式サイトにも、紹介されていますので、興味があればご覧ください。
参考相撲健康体操|日本相撲協会

日常生活に四股を取り入れてみよう

四股を実践すると腰痛の改善が期待できます。自宅でも手軽に実践できるので、まずは試しにやってみると良いでしょう。この記事でも紹介している手順に従って、正しい四股を実践してみてください。

そして、四股の効果を高めるには、次の点に注意してください。
•足を上げる際の転倒に注意する
•少なくとも3カ月くらいは継続する
•筋肉痛になったら2~3日休む
•四股の前に股関節をストレッチする

慢性腰痛は、股関節の柔軟性不足や筋力不足から起きていることも多いです。頑固な腰痛でお困りの場合は、四股を日常に取り入れて、体幹の強化と股関節の柔軟性アップに努めてみてください。

参考
体幹トレーニングと腰痛の深~い関係
イチローも実践!体幹を鍛え腰痛が改善する「四股」の効果
四股トレーニング|あさひ接骨院・鍼灸院
四股のポーズ|宇都宮内科医院
四股踏みストレッチ
筋肉痛の時に筋トレしてもいい?超回復との関係は?

著者情報

腰痛メディア編集部
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