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高齢者の腰痛には特徴があります。年を取ると骨がだんだん弱くなってきます。骨の変形に加えて骨が弱くなると、骨は潰れてきます。

腰の骨は後ろにある骨が強く、前にある骨の方が弱くて潰れやすい構造になっています。年を取って前の骨が潰れてくると、背中が丸まってエビのように前かがみの姿勢になってしまいます。

背中の筋肉脊柱起立筋に姿勢を保つために力が加わり、大きな負担になって筋肉の痛みが出てきます。それが筋筋膜性腰痛や筋肉の付着部の障害として腰痛を起こします。

ぎっくり腰のようにあまりにも腰の痛みがひどく、起き上がることができない場合は、痛みが引くまで安静にし、動ける範囲で徐々に動かすようにしましょう。

また骨の変形が起きてしまって腰が丸まってしまうと、それを元に戻すことはほぼ不可能です。整形外科を受診して、筋トレやストレッチなどの腰痛体操の指導を受けましょう。

40~50歳代の間にしっかりと栄養を取って、運動をして骨を強くしておくことが必要です。そして正しい姿勢を取り続けられるように、筋力や柔軟性やモーターコントロール機能を保つことがとても重要になります。

参考:日本整形外科学会

著者情報

金岡 恒治(かねおか・こうじ)MD,PhD
金岡 恒治(かねおか・こうじ)MD,PhD

早稲田大学スポーツ科学学術院教授

日本整形外科学会専門医・脊椎脊髄病医

日本スポーツ協会認定スポーツドクター

日本水泳連盟理事・医事委員長 ほか

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