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腰が痛くて夜中に目が覚める人やなかなか寝付けない人、眠りが浅い人にとって、マットレス選びはとても重要です。体にあった素材や硬さのマットレスを使うことで、寝ている間の腰痛を緩和できます。腰痛に悩む人のマットレスの選び方を、素材や硬さなどのポイントからご紹介します。

腰痛持ちの人はマットレスにこだわろう

腰痛に悩んでいるのであれば、マットレスにこだわってみましょう。寝ている間の体勢や寝返りの打ちやすさはマットレスの素材や硬さ・反発力によって変わります。寝ている間の腰の痛みを緩和して睡眠の質を上げるためにも、マットレス選びの重要性を知っておきましょう。

睡眠と腰痛には重要な関係があった

睡眠と腰痛には大きな関係があります。腰痛は「寝れば治る」というものではありませんが、寝ている間に正しい姿勢を保つことができなければ、腰痛が悪化する原因になることがあります。寝ている間に痛みを感じると熟睡できなくなり、眠りが浅くなって疲れが抜けにくくなります。

また、痛くて寝苦しいというだけでも相当なストレスになります。快適に眠れるようなマットレスを選ぶだけでも、これらの悩みはかなり解消されます。

腰痛にはどんなマットレスがいいのか?

腰痛の人がマットレスを選ぶときの基準を知っておきましょう。主に注目する点は以下です。

・寝返りを打ちやすい硬さのもの
・寝たときに体とマットレスの間にすき間ができないもの
・腰が沈まないもの
・十分な厚みがあるもの
・耐久性が高いもの

さらに通気性の良さや価格、返金保証などにも注目して選ぶのがおすすめです。

腰痛に良いマットレスの素材や種類

マットレスにはさまざまな素材や種類があります。腰痛の人に適しているマットレスの素材や種類、避けたほうが良いマットレスについてご紹介します。

ポケットコイル

ベッドの一番内側には「スプリング層」という層があり、コイルやスプリングが入っています。ポケットコイルマットレスは、1つ1つのコイルが小さい袋に入っているのが特徴です。

1つ1つ独立したコイルが別々に沈み込んで体を点で支える効果があるため、体の凹凸に合わせてすき間無くフィットしてくれます。体からベッドにかかる圧力をうまく分散してくれる耐圧分散性が高いマットレスなので、腰痛の人でも楽な姿勢で寝ることができます。

ウレタンマットレス

ウレタンでできているマットレスで、低反発マットレスや高反発マットレスなど、硬さや反発力のバリエーションが豊富なのが特徴です。スプリングやコイルのギシギシいう音が気にならないのがメリットで、使っているマットレスの上に重ねて敷くタイプもあります。

折りたたみ式のマットレスは避けたほうが良い

折りたたみ式のマットレスは、腰痛に悩む人には向いていないので注意しましょう。折りたたみ可能なマットレスは収納しやすいですが、折り目の部分が腰やお尻の部分に当たると沈んでしまい、腰に負担がかかってしまいます。使っているうちに腰痛が悪化する場合もありますので、折りたたみ式のマットレスは避けたほうが良いでしょう。

安すぎるマットレスも避けたほうが良い

安価すぎるマットレスも避けることをおすすめします。安価なマットレスはすぐに劣化してしまい、体が沈みやすくなったり凹んだまま変形してしまったりすることがあります。マットレスは頻繁に買い換えるものではないため、劣化したマットレスを長期間使うことになり、腰痛が悪化する恐れがあります。特に1万円未満のマットレスは腰痛には向いていないことが多いので注意しましょう。

腰痛によいマットレスの硬さ

腰痛の人はマットレスの硬さや反発力に注目して選ぶのがおすすめです。

柔らかすぎるマットレスは避ける

腰痛に悩んでいる人は、柔らかすぎるマットレスは避けましょう。寝心地が良いと評判の低反発マットレスでは体が沈みすぎてしまい、寝返りを打ちにくくなります。そのため寝返りに力を使うことになり、腰への負担が大きくなります。腰をひねることもあるので注意しましょう。

また、柔らかすぎるマットレスでは体重がかかるお尻の部分が深く沈み込んでしまい、腰に負担がかかる寝姿勢になってしまいます。お尻には体重の44%程度がかかるといわれていますので、かなり腰の曲がった寝姿勢になることがわかります。

硬すぎるマットレスにも注意

一般的に腰痛には硬いマットレスが良いと言われますが、硬すぎるマットレスにも注意が必要です。硬すぎると寝ているときに体重がかかりやすい背骨・お尻・ふくらはぎ・かかとのピンポイントで体を支えることになり、腰が浮いた状態で寝ることになります。また寝ている間に腰を曲げた体勢になってしまい、腰に負担がかかることがあります。

マットレスは「反発力」に注目する

マットレスは反発力に注目して選びましょう。程よく反発してくれるマットレスは体を適度に支えてくれます。反発力は「ニュートン(N)」で表示されていることが多く、体重によって最適な反発力が異なります。一般的に体重45kg〜80kgの人は140N〜170Nが目安だといわれています。

体圧分散性の高いマットレスがベスト!

寝ているときには背骨・お尻・ふくらはぎ・かかとに体重がかかります。体に程よくフィットして背骨のS字カーブをキープ出来るようなマットレスなら全体的に体重を分散できます。

寝ているときにかかる体重のことを「体圧」といい、体圧を全体的に分散させることができる「体圧分散性」の高いマットレスが腰痛には適しています。高反発のマットレスほど体圧分散性は高いです。また、場所によって硬さの違う素材を使っている高機能マットレスも体圧分散性に優れているためおすすめです。

低反発?高反発?腰痛改善のためのマットレスおすすめの選び方

腰痛にはマットレスと敷布団のどちらがよいか?

腰痛に悩む人の中には、沈みやすいマットレスを嫌い敷布団を使用する人もいます。マットレスと敷布団では、どちらのほうが腰痛に適しているのでしょうか?

薄い敷布団は沈むと体が床についてしまうのでNG

薄い敷布団を使う場合、体が沈み込んで床についてしまうことがあります。敷布団のクッション性が十分に働かず、床に寝ている状態になるため、腰痛には悪影響です。寝返りを打っても体が痛いということもあり、安眠の妨げになる場合もあります。

床で寝ると腰痛に良いはウソ!?

床で寝ると腰痛が軽くなるという話を聞いたことがあると思います。ですが、その噂が真実である可能性は低いです。

というのも、床で寝てしまうと体にかかる圧力が同じ部分に集中してしまったり、眠りの質が悪くなって寝返りが少なくなってしまうからです。床で寝た経験のある人なら分かると思いますが、起きたとき体がバキバキになりますよね。

それは、体の血行が悪くなってしまい、こわばってしまうからです。腰痛のある人は床で寝るのは避けた方が良いです。

厚い敷布団は湿気がこもらないように気をつける

部屋にベッドが置けないため敷布団を使うという場合には、厚めの敷布団を選びましょう。厚みがあれば、寝ても体が床につくまで沈み込むことはありません。ただし厚めの敷布団を使う場合には、湿気がこもらないように気をつけましょう。

毎日敷布団の上げ下ろしをする、すのこベッドを使う、放湿性に優れた素材の敷布団を使うなどの対策をすると湿気がこもるのを防ぐことができます。また、厚手であっても敷布団では十分な体圧分散性を得ることができないため、上にウレタンマットレスなどを敷くと良いでしょう。

マットレスと敷布団はどちらが良いか?

腰痛には、体圧分散性が高く体にフィットしやすいマットレスのほうがより適しています。素材や硬さ・反発力などの選択肢もマットレスのほうが多く、より自分の体に合ったものを見つけることができます。もし部屋が狭くてベッドを置くスペースがないという理由で敷布団を使う場合は、沈み込みすぎない厚みのあるものを使い、上に敷くタイプのウレタンマットレスを重ねて使うとよいでしょう。

マットレスを替えても腰痛に悩まされるときは

マットレスを替えても腰痛に悩まされるということはよくあることです。マットレスは寝ている間の腰への負担を緩和してくれますが、腰痛を治すためのアイテムではありません。腰痛を改善するためには何をすれば良いのかを紹介します。

腰痛を根本的に治すには?

腰痛の原因は人それぞれ異なります。腰痛の原因が姿勢の悪さや腰回りの筋力不足ということは多いですが、ヘルニアなど専門医による治療が必要な場合もあり、それぞれの症状に合わせた治療法を行う必要があります。

姿勢を良くする

姿勢の悪さは腰痛の原因になります。背骨が正しいS字カーブを描いていないとクビや腰に頭の重さが全てかかってしまうので、姿勢を良くすることを心がけましょう。立っているときはもちろん、椅子に座るときにも正しい姿勢を維持することを意識してください。人間工学デザインの椅子を使うのも効果的です。

適度に筋肉をつける

腰まわりは背骨だけで体を支えているため、筋力が低下すると腰に負担がかかり、腰痛が悪化することがあります。そのため腰・背中・腹筋に適度に筋肉をつけるようにしましょう。

ひざを立てて仰向けになってお尻を持ち上げる「ヒップリフト」や、四つん這いになって片手と逆側の片足をまっすぐに伸ばす「バードドッグ」といった運動を行えば、腹筋・背筋・大殿筋など腰を支える筋肉を手軽に鍛えられます。ただし痛みがあるときには無理をしないようにしてください。

腰を曲げたり反ったりするだけでも痛い、という人は腰痛サポーターやコルセットなどを利用しましょう。ただし、あまりに痛みが続く場合は医師の診察を受けることをおすすめします。

専門医の診察と適切な治療を受ける

腰痛を根本的に解消・改善するためには、専門医の診察を受けて腰痛の原因を突き止めることが大切です。闇雲に腰痛対策を行うと、腰に過度な負担がかかるおそれもあります。整形外科・腰痛専門医・スポーツ医は腰痛の診察を多く行っていますので、原因に基づいた最適な治療を受けることができます。理学療法や運動療法が腰痛の改善には有効ですが、必ず専門医の指導のもと行いましょう。

腰痛の人はマットレスを替えて快適な睡眠を!

体に合ったマットレスに替えることで寝返りが打ちやすくなり、寝ている間の腰への負担を軽くできます。そのため腰痛で悩んでいる人も、これまでよりもよく眠れるようになるでしょう。マットレスの使用感は実際に試してみないとわからないことも多いため、ぜひ店頭で自分に合ったマットレスを探してみてください。

著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

痛みや体の不調で悩むあなたへ、役立つ情報をお届け。

自分の体の状況(病態)を正しく理解し、セルフマネジメントできるようになることが私たちの目的です。

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