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鋭い痛みや激しい痛み。

腰痛は普段の生活にも大きく影響し、ひどい場合は仕事もままならないですよね。

もしあなたが椅子から立ち上がるときや、腰を反らしたり、寝返りをうったりなど、何かをしたときに腰に痛みを感じたら“椎間関節腰痛”かもしれません。

あまり聞きなれない病気ですが、椎間関節は身体の動きに重要な役割を担っています。
この記事を読めば、椎間関節腰痛の原因や症状についてわかるでしょう。

ぜひ最後までご覧ください。

そもそも椎間関節腰痛って何?

椎間関節腰痛という病気は腰椎にある椎間で起こります。

ここでは椎間関節腰痛が起こるしくみついてお話してきます。

椎間関節とは?腰椎についても解説

椎間関節を知る前にまず背骨について解説してきます。

背骨とは“脊椎”とも呼ばれ、椎骨という骨が連なっており、円柱状の部分と背びれのような部分があります。

脊椎には以下のような部分があり
・頸椎(首)
・胸椎(胸)
・腰椎(腰)
・仙椎及び尾骨(お尻)
と部位によって名前が変わります。

椎骨のうち、円柱状の部分を “椎体”呼びます。

椎体と椎体の間にあるゼリー状の組織を“椎間板”といい、椎間板があることで背骨が動くことができます。

また、脊椎への負担をやわらげるクッションのような役割をしています。

椎体についている背びれの部分を“椎間関節”といい、脊椎は椎間板と椎間関節の2つでつながっています。

椎間関節があることで、背骨の曲げ伸ばしが可能になったり、上体を反らせてもある一定の角度で止めてくれます。

椎間関節腰痛が起きるしくみ

椎間関節腰痛では腰の動きをつかさどる椎間関節が加齢や重労働など何らかの原因によって変形することがあります。

変形した骨が身体を動かしたときに背骨の周囲にある知覚神経を刺激することにより痛みを生じます。

また、変形した骨により身体の組織に負荷がかかり炎症を起こしてしまい、痛みとなってあらわれます。

椎間関節腰痛で起きる症状とは?

痛み

椎間関節症の特徴は何らかの動きをしたときに鋭い痛みが生じます。

脊椎のどの部位にできるかによってどの動作で痛みが出るかが異なります。

例えば、頸椎の椎間関節症であれば首を動かしたときに痛みが生じます。

椎間関節腰痛では身体をそらしたり、椅子から立ち上がった際に鋭い痛みを伴います。

また、腰椎の周辺を押すことで痛みを感じることもあります。

その他にも運動したときに痛みを生じるなど腰の骨が動くことで痛みを伴うことが多いです。

痛み以外の症状

椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などに比べて足のしびれや麻痺の症状は少ないとされていますが、椎間関節症によってしびれたりすることもあります。

しびれの多くは神経の圧迫により生じ、圧迫部位によって片足や両足に症状がおよびます。
他にも力が入りにくくなることで歩行障害が起きたり、感覚がマヒすることで排尿や排便障害を起こすことがあります。

椎間関節性腰痛になったらどんな治療をするの?治療法について解説

椎間関節性腰痛で行われる治療は次のようなものがあります。

・内服治療や神経ブロック注射
・ベルトやコルセットなどの装具療法
・ストレッチなどの運動療法

椎間関節性腰痛になったら腰を動かないよう安静にしていただくことが基本ですが、痛みが改善しない場合には以上のような治療法を行っていきます。

内服薬及び注射薬を使って痛みを抑える

椎間関節症による痛みを軽減するために薬を用いて除痛を行います。

内服治療では
・非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
・ステロイド製剤
・弱オピオイド系鎮痛薬
などの炎症を抑えて痛みをやわらげたり、痛みを鎮める薬が用いられることが多いです。

上記の薬を用いても痛みが充分に改善しない場合には
・セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)
・神経性疼痛治療薬
・筋弛緩薬
などの薬へ切り替えを行ったり併用することで痛みにアプローチを試みます。

内服治療でも症状の改善が不十分なケースではステロイド製剤や局所麻酔薬を関節に直接注射する“神経ブロック注射”が使用されることがあり、内服薬での治療よりも劇的な症状の改善が期待できます。

腰が動かないよう装具で固定する

椎間関節が動くことによって刺激され痛みを生じることが主な原因なので、背骨が動かないようコルセットやベルトを使い腰にサポーターを取り付けます。

日常の生活では装具によって腰の動きが最低限に抑えられるので腰椎が安定化し、腰への負荷を軽減できます。

腰への負担をやわらげる運動を行う

腰の筋力増強や柔軟性改善を目的に運動療法を行うこともあります。

ストレッチでは腰を中心に腰に関連する太ももやおなか、背中、など周囲の筋肉にも効果的なメニューを組み合わせて行います。

内服治療やブロック注射と併用しながら行うことにより、運動中の痛みなどを抑えより効果的な運動を行うことで症状を軽減させていきます。

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それ以外に考えられる病気

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症では、体を反らす動きで脊柱管が狭くなり、痛みやしびれが強くなったり、間欠性跛行(かんけつせいはこう)といって一定時間歩くと足に痛みやしびれが出現し休むと改善するという症状が出やすくなるのです。

腰を反らすと神経の圧迫が強くなり、痛みが出やすいですので、前かがみになりましょう。

杖をついたり、ショッピングカートを支えにしてやや前かがみの姿勢で歩くようにすると痛みが軽減します。

自転車に乗るのも痛みが起こりにくいですので、お勧めです。

治療としては、理学療法士などによるリハビリテーション、コルセットの装着を行いつつ、改善しないようであれば神経ブロックを行います。

腰椎分離症 または 分離すべり症

腰椎分離症や分離すべり症では、学生のスポーツ選手や若い人に多くみられ、運動をしたり、長く座っていると腰痛が起こる、腰を反らすと腰の下の方が痛くなるという症状が現れます。

腰椎分離症が起こる原因は、遺伝、スポーツなどにより腰椎にかかるストレスの積み重なりの二つが挙げられます。

腰椎分離症が遺伝する割合は、人種により異なり、「日本人では約6%、白人は約6%、ある地域のイヌイットでは60%も遺伝する」と言われています。(出典:川上俊文(2011)『図解 腰痛学級 第5版』医学書院)

遺伝以外の原因としては、幼少期からスポーツをしている子どもに腰椎分離症が多いということから、腰椎にかかるストレスの積み重なりが影響しているのではないかと考えられています。

10歳代後半から20歳代で発症するケースが多いです。

手術を行わないと治らないと言われていましたが、発症後速やかに運動を制限し、コルセットを使って保存療法を行い改善がみられるケースも増えてきています。

慢性期には、腹筋運動が効果的であるとも言われており、痛みに対しては非ステロイド性消炎鎮痛剤を使用するのがよいとされています。

小学生や中学生のときに発見された場合には、3~6か月スポーツ活動の禁止をします。

小学生や中学生の発育期の子どもでは、「スポーツ障害を予防するために1回1.5時間、1週3日までのスポーツ時間を上限とすべき」という説もあります。(出典:川上俊文(2011)『図解 腰痛学級 第5版』医学書院)

小学生や中学生のときには、本格的に部活動を行っているケースが多く、その時期に3~6か月運動を制限されるのは精神的にとてもつらいものです。

しかし、手術をせずに症状を改善させるためには、運動の制限は必要不可欠ですので、そこは無理せず調子を整えることに専念することが重要でしょう。

手術をすることになった場合のリスクなどを十分に子どもに説明し、理解を得ること、運動以外の楽しみを見出せるように家族がサポートすることも大切です。

腰痛問診診断・改善サービス「腰痛ドクター」で自分の腰痛の原因を知ろう

スマートフォンではいろいろな会社がさまざまなアプリを開発しています。

「腰痛ドクター」では、あなたの腰痛に対して正確な原因を評価してくれたり、腰痛の改善が期待できるような効果的な腰痛体操やストレッチ方法を教えてくれます。

「腰痛ドクター」は実際に腰痛患者複数人のデータをもとにしてつくられた“ヘルスケアアプリ”で、問診を行うことで現在のあなたの腰痛の状態や症状別の危険度などを教えてくれます。

また、症状に合わせて動画を用いて改善方法をわかりやすく説明し、毎日短時間で実践しやすい運動を行うことで、腰痛に対して細かくアプローチできるようになるでしょう。

自宅でも職場でも好きな場所で問診診断をしたり、ストレッチを行うことができるため、気軽にトライできます。

長年腰痛で悩んでいた人も改善を実感できるアプリですので、気になる人はぜひ試してみてください。

まとめ

椎間関節性腰痛の原因やしくみ、症状及び治療法についてお話しさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか。

今回の記事のポイントは
・椎間関節症は腰だけではなく首や胸など脊椎のどの部分でも起こる
・変形した骨が知覚神経を刺激したり、脊椎に炎症を起こすことで痛みが出る
・動いたときの鋭い痛みが大きな特徴
・椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症よりもしびれの症状はでにくい
・椎間関節症になったら基本的には安静にする
・痛みは飲み薬や注射を使って抑えられる
・ヘルスケアアプリで自分の腰痛の原因を探ろう
でした。

腰痛の原因は全体のわずか15%程度しかわかっておりません。

しかしながら、アプリを用いて自分の腰痛の原因がどういうものかを知ることにより早期発見、早期治療につながるでしょう。

腰痛ドクターでは複数の患者さんをデータベースにあなたの腰の状態や原因を評価してくれるためおすすめです。

長年治らない腰痛で悩んでいる人や腰痛がひどく受診を考えている人はぜひ使ってみてください。

出典:脊椎の解剖|脊椎手術.com

著者情報

腰痛メディア編集部
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