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季節の変わり目に身体の不調を感じたことがある方は、意外にも多いのではないでしょうか?昼と夜の気温差が大きくなる時期は気圧の変動も大きくなり、それが原因で体調を崩しやすくなります。一般的に「気象病」と呼ばれるその症状には、腰痛や頭痛などの辛い症状も含まれます。

季節の変わり目の腰痛・頭痛はもしかしたら「気象病」かも

春や秋などの季節の変わり目に腰痛や頭痛などの症状を感じたことはありますか?普段は症状がない方でも、季節の変わり目に痛みが強くなる方は意外にも多いのです。
この痛みの仕組みですが、天気によって新たな症状が出るというよりは元々持っている症状が天気によって左右されるイメージです。気象病の症状で代表的なものは腰痛を含む関節痛や頭痛が挙げられますが、その他にも多岐にわたります。
辛い腰痛などを引き起こす気象病の最も大きな要素は気圧の変化。特に気圧の変化が大きくなる雨や台風の日、さらに春先などは痛みが強く出る傾向にあります。
普段は身体の不調がないのに天気によって腰痛などが出ることが多い方は、もしかしたら気象病かもしれません。これから気圧の変化と腰痛・頭痛発現の関係性や気象病の対処法などを詳しく紹介するので、気になる方はチェックしてみて下さい。

季節の変わり目に腰痛や頭痛の症状が出るのは何故?

気象の変化によって身体に不調が出ることを「気象病」と呼ぶことを説明しましたが、何故そのような症状が出るのでしょうか。
季節の変わり目、特に日中と夜の寒暖差が大きい春はその気温差に耐えるために交感神経が優位な状態が続きます。交感神経優位の状態が続くとエネルギー消費が増えるため通常よりも疲れやすくなり、腰痛だけではなく頭痛や動機などの自律神経失調症という身体の不調を感じやすくなるのです。
また、春から梅雨にかけてや台風の多い秋は気圧変動が大きい時期でもあります。気圧の変化は目に見えないため分かりづらいですが、身体に常にかかっている気圧が大きく動くと身体の内側から外にかかる圧も調整しなければならなくなります。その際に圧に対する順応がうまくできないと、身体に様々な不調があらわれ始めます。

自律神経の乱れと腰痛の関係性

先程季節の変わり目は気圧の変動が大きいために自律神経が乱れやすくなることを説明しましたが、自律神経の乱れと腰痛には意外な関係性があります。
自律神経と腰痛はパッと見結びつけづらいように感じますが、実は密接に関わり合っているのです。特に治療をしても一向に症状が改善しない腰痛には、自律神経の乱れが関係している可能性があります。
寒暖差や激しい気圧の変化で交感神経優位の時間が続くと副交感神経優位で身体を休ませることができなくなり、筋肉が硬くなってしまいます。筋肉が硬くなるとぎっくり腰を代表とする腰痛の症状を呈しやすくなるため、注意が必要です。
また自律神経の乱れにより、普段はそこまで痛みを感じないものでも強い痛みを感じることがあります。そのため普段は気にならないような腰痛でも、自律神経が乱れている際は気になってしまうことも。

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女性が気象病になりやすい理由

気象病によって腰痛や頭痛などの症状を訴える方は多くいらっしゃいますが、特に女性の方が気象病になりやすいといわれています。その割合は男性:女性=1:2という研究結果もあり、中でも40代の方が多いです。
女性は男性に比べると筋肉量が少ない場合が多いため、寒暖差によって身体が冷えやすいです。また自律神経が乱れることで、PMS(月経前症候群)による腰痛や頭痛が気圧・気候により増幅されることも。
女性ホルモンの影響もあってか、男性に比べると女性は自然の影響を受けやすいといわれています。もし季節の変わり目に腰痛や頭痛などの身体の不調を感じた場合は、無理をせずにゆっくりと身体を休めるようにしましょう。

気象病の症状

気象病の症状は、腰痛を代表とする関節痛や頭痛以外にも様々なものがあります。代表的なものはこれまで紹介した腰痛や頭痛以外に血圧の変動や気分の落ち込み、さらには腹痛やめまいなども。
特に頭痛の場合、めまいを伴う片頭痛が生じることが多いようです。また、「天気が悪いと古傷が痛む」という言葉もあるように、過去にぎっくり腰の経験をある方などが季節の変わり目などに再び痛みを訴えることもあります。
気象病はある日突然なることもあるので、天気などにより身体の不調を感じる場合などは1度医師などに相談してみるのもいいかもしれません。

気象病を予防するために

気象病を予防するために最も重要なことは、やはり「自律神経を整えておくこと」です。普段からできるだけ規則正しい生活を心がけ、気温や気圧の変動に備えられるようにしておきましょう。

栄養バランスを整える

1日3食はしっかりと食べるようにしましょう。忙しいと食事を抜いてしまうこともあるかと思いますが、食事を抜くと体温が下がり自律神経が乱れやすくなります。
食事回数や食事量はもちろんですが、その内容は非常に重要です。特に、ビタミンB1・ビタミンC・カルシウムは自律神経を整えるために必須の栄養素。これらの栄養素には自律神経を落ち着かせるだけでなく脳を活性化させる効果もあるといわれているため、できるだけ意識して食事に取り入れてみて下さいね。

生活リズムを整える

規則正しい生活をすることで、自律神経が整いやすくなるといわれています。慣れないうちは難しいかもしれませんが、できるだけ毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きることを心がけてみて下さい。
睡眠の質を高めつつ太陽の光を浴びることも身体の中にリズムを作るために重要なので、1日に1度は可能な限り外に出るようにしてみて下さいね。

適度な運動を心がける

自律神経を整えるためには、生活の中に適度な運動を取り入れることも効果的です。いきなり激しい筋トレやランニングなどをする必要はありませんが、軽い負荷の運動を続けることが重要です。
その際におすすめなのが、ストレッチやヨガ。これらの運動にはリラックス効果があるため、副交感神経が優位になりやすいです。それに加えて硬くなった筋肉をほぐす効果もあるため、腰痛予防にも効果的ですよ。

まとめ

気象病が原因の腰痛や頭痛は、ある日突然起こり得るものです。具体的な対処法はまだ確立されていないため不安な方も多いかと思いますが、日頃から気象病にならないような身体づくりをしておくことでいざというときに対処可能です。
日頃から原因の分からない腰痛や頭痛に悩まされている方はもしかしたら天気や気圧によるものである可能性もあるため、不安を覚えた方は1度専門家に相談してみるのもいいかもしれませんね。

参考:
福永篤志(2015)「その症状は天気のせいかもしれません 医師が教える気象病予防 」医道の日本社
ゆたかクリニック 天気と腰痛の関係

著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

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