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動きが制限される腰痛が発症すると、誰かの手を借りてでも何とかしたいと思うものです。そんなつらい腰痛を改善させるには、マッサージがおすすめです。
凝り固まった筋肉をマッサージでほぐせば、血流が良くなり腰痛が改善する可能性が高まります。
今回は、腰痛を改善させるパートナーマッサージ5選を紹介します。マッサージで改善できない種類の腰痛についても解説しますので、試してみる前にぜひご覧ください。

そもそもストレッチやマッサージは腰痛改善に効果があるの?

一昔前まで、腰痛がある場合には安静にして寝ていれば治るというような考え方が普及していました。しかし近年、その考え方は覆り、ストレッチや筋力強化などいわゆる運動療法を行うことが推奨されるようになりました。そのため、ストレッチは腰痛改善に効果があることが期待されており、特に慢性的な腰痛において高い効果が期待されています。
マッサージはぎっくり腰や慢性的な腰痛において、腰痛改善の効果が期待できます。しかし、下肢にしびれがあるなど腰痛以外の症状が見られている場合には、マッサージはおすすめできません。また、素人が行うマッサージでは逆に腰痛を悪化させる可能性もありますので、柔道整復やあん摩、理学療法などの知識や技術をお持ちのプロにお願いすることが良いでしょう。

マッサージでほぐしたい5つの筋肉

腰痛になると、筋肉は緊張していたりコリを発生させたりしている可能性があります。
まずは、腰痛の際にマッサージでほぐしたい5つの筋肉について見ていきましょう。

脊柱起立筋

脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)は、骨盤から頭蓋骨にかけて背骨の両側にある筋肉です。腸肋筋(ちょうろくきん)、最長筋(さいちょうきん)、棘筋(きょくきん)で構成されています。立っているだけ、座っているだけでも負荷がかかります。
脊柱起立筋が原因の腰痛
脊柱起立筋

腰方形筋

腰方形筋(ようほうけいきん)は、腰の内側にある筋肉です。インナーマッスルとも呼ばれます。左右対称に付いている筋肉のため、片方が硬くなると骨盤のバランスが崩れて腰痛を発症させる可能性があります。
姿勢別!腰方形筋に効くストレッチとトレーニングまとめ
腰方形筋って?
腰方形筋が原因の腰痛

腸腰筋

腸腰筋(ちょうようきん)は、お腹側から腰を支えている筋肉です。腰方形筋と同じくインナーマッスルと呼ばれます。姿勢に関わる筋肉ですが、走るための筋肉としても注目されています。腰痛の方は硬くなっていることが多いため、とくにほぐしたい筋肉です。
腸腰筋のストレッチ
「腸腰筋(深腹筋)」とはどこの筋肉?鍛えるメリットは?効果的な鍛え方とトレーニングメニューを解説

殿筋群

殿筋群(でんきんぐん)は、お尻の筋肉です。大殿筋(だいでんきん)、中殿筋(ちゅうででんきん)、小殿筋(しょうでんきん)で構成されています。座りっぱなしや立ちっぱなしの状態で硬くなりやすい筋肉です。殿筋群の筋力が低下すると、腰痛に影響するだけでなく足がもつれたり転倒しやすくなったりする場合もあります。
殿筋群の筋トレ方法
腰痛のマッサージ治療

ハムストリングス

ハムストリングスは、お尻の付け根からひざ裏の下にかけての筋肉です。大腿二頭筋(だいたいにとうきん)、半膜様筋(はんまくようきん)、半腱様筋(はんけんようきん)で構成されています。ハムストリングスが硬いと、前に屈む姿勢をとるときに背骨を大きく曲げる必要があります。このような動きは背骨に大きな負担をかけるため、腰痛の原因となります。
足から腰へ!ハムストリングスを伸ばして腰痛予防・改善へ!
ハムストリングス(腰痛/膝痛/肉離れの予防)

腰痛改善パートナーマッサージ5選

ここからは、パートナーと家庭でできる腰痛改善マッサージをご紹介します。家族や恋人と一緒にぜひやってみてください。

脊柱起立筋のマッサージ

マッサージを受ける姿勢はうつ伏せです。うつ伏せがつらい場合は横向きでも構いません。
やり方
1.筋肉が分厚いところを両手の親指で下に向かって押す
2.1で斜めからは押さないように注意する
3.背骨の上から下までを10箇所ほぐす
4.左右それぞれ10セット行う
脊柱起立筋のマッサージ(うつ伏せ)

腰方形筋のマッサージ

マッサージを受ける姿勢は横向きです。軽めの力で押すことがポイントです。
やり方
1.両手の親指で押す
2.肋骨を押さないように注意する
3.場所をずらしながら4箇所を10回ずつ押す
4.左右それぞれ行う
腰方形筋への押圧

腸腰筋のマッサージ

マッサージを受ける姿勢は仰向けです。軽めの力でゆっくり押すことがポイントです。難しいマッサージのため、無理のない範囲で行いましょう。
やり方
1.親指でやや外側に向かってゆっくり押す
2.押し込んだ状態でマッサージされている方に深呼吸してもらう
3.筋肉が動いているかチェックする
4.5回行う
腰痛マッサージのやり方

殿筋群のマッサージ

マッサージを受ける姿勢は横向きです。臀筋群は分厚い脂肪に包まれているため、軽めの力でやるのではなくしっかり押すことがポイントです。
やり方
1.両手の親指(or 肘)で押す
2.1では上下に揺らして押す方法も有効
3.1や2のときに背中の筋肉が緩んでいるかチェックする
4.1~2分ほどほぐし続ける
腰の痛みを今すぐラクに!簡単セルフマッサージ

ハムストリングスのマッサージ

マッサージを受ける姿勢はうつ伏せです。マッサージする方は手根部分(親指の付け根あたり)で押しましょう。大腿二頭筋は痛みを感じやすいため、半腱様筋や半膜様筋よりも軽めの力で行うことがポイントです。
やり方
1.中央にある半腱様筋は真下に向かって圧をかける
2.内側にある半膜様筋は中央から内側に向かって押し込む
3.外側にある大腿二頭筋は中央から外側に向かって押す
ハムストリングスマッサージのやり方
ハムストリングスは3つに分けてマッサージ!3つのツボをおさえよう

腰痛改善効果のあるストレッチ5選

ストレッチをする女性のイラスト

腰痛に対して行うストレッチは、血液循環や代謝を改善、柔軟性を獲得することによって腰痛を緩和させることが目的です。腰痛を改善するストレッチと聞くと、腰回りの筋肉をほぐすというイメージを持たれるかもしれませんが、腰や骨盤を支えている太ももや、ふくらはぎなど下半身の筋肉をほぐしてあげることでも腰痛の改善へとつなげることができます。
そのため、腰痛改善のためのストレッチは、腰回りだけでなく下半身に対しても行うことが望ましいです。
今回は部位別にストレッチの方法をご紹介します。

腰背部、大殿筋

腰と背中の筋肉、そしてお尻の筋肉のことを言います。ここの筋肉をほぐすためのストレッチは、あおむけになり、片方の膝を抱え込み、反対側の膝の裏は床に押し付けます。この姿勢で腰背部をしっかりと伸ばすことができます。腰や背中の筋肉が伸びていることを感じた後は、抱え込んでいる膝を反対へひねります。そうすることで、お尻の筋肉をしっかりと伸ばすことができます。

大腿四頭筋

太ももの前や内側にある筋肉のことを言います。横向きで寝転がり、かかとがお尻につくように膝をゆっくりと曲げていくことで、太ももの筋肉を伸ばすことができます。この時に腰をそらないようにすることがポイントです。

腸腰筋

腰回りの筋肉のことを言います。立った姿勢から足を前後に大きく開き、前にある膝に手をのせてゆっくりと前方に体重をかけていきます。

ハムストリングス

立った状態で片足を足首ほどの高さの台に乗せ、膝を伸ばした状態にします。膝を伸ばした状態で台の上に置くと、膝から遠い筋肉を伸ばすことができ、膝を軽く伸ばすと膝から近い部分の筋肉を伸ばすことができます。

ヒラメ筋、腓腹筋

ふくらはぎのことを言います。体育すわりの姿勢を取り、片方の足を楽な姿勢にし、片方の膝を抱えて、体重をかけます。

どのストレッチも無理のない姿勢で行い、ストレッチをしている部分や腰に痛みを感じたら中止して様子を見るようにしましょう。

運動や体操なども効果がある…?

腰が痛いときに運動や体操をして良いの?と思われるかもしれませんが、軽い運動や体操をすることは腰痛を和らげたり、改善させたり、あるいは腰の筋力を低下させることを防いだりと、腰痛に対してさまざまな良い効果をもたらせてくれます。
今回は日本整形外科学会が監修しているロコモーショントレーニングより腰痛改善への効果が期待できる運動を2つご紹介します。

背筋運動

うつぶせに寝た状態で、おなかの下に枕を挟み入れます。背中に力を入れて、上半身を10cm程度、ゆっくりと持ち上げていきます。そのまま5~10秒間止め、ゆっくり下ろしていきます。

腹筋運動

仰向けに寝た状態から、膝を曲げて、おなかに力を入れ、背中を丸めるようにして、ゆっくりと頭と両肩を持ち上げていきます。そのまま5~10秒間止めてから、ゆっくりと下ろしていきます。

どちらの運動も10回で1セットとし、1日3回程度行いましょう。運動中に痛みが生じた場合には、運動を中止してください。また、痛みが強くなっているという場合には医療機関を受診することがおすすめです。

腰痛があるときに筋トレをしてもいいの?

筋トレは、特に体幹部の筋肉を強化することで、慢性的な腰痛の改善効果が期待できるという研究結果が出ています。
筋トレのレベルはその人にあわせて行うことが望ましく、筋トレをそもそもやったことのない初心者、普段から運動や筋トレを行っている中級者や上級者、高齢者など、それぞれ行うトレーニングが異なります。
高齢者の場合は正しい座位姿勢を保持したり、あおむけになってベッドに背中を押し付けたり、正しい姿勢で座って壁に背中を押し付けるというかんたんなトレーニングが主流となります。
もっと腰痛のためのトレーニングをしたいとお考えの場合、まずは今の腰でトレーニングをしても良い状態かどうかを専門医に見てもらうことをおすすめします。

腰痛になる原因

男女や世代を問わずに多くの人が苦しむ腰痛は、どんなことが原因で発症するのでしょうか。原因を見ていきましょう。

約85%は原因を特定できない

まず、腰痛の約85%は原因を特定できないといわれています。医師が診察しても画像検査しても原因を特定できない腰痛は「非特異的腰痛」といいます。
一般的に腰痛といえば「非特異的腰痛」を指すため、ほとんどの腰痛は何が原因で発症しているのかわからないのです。
瞬間的に激しい痛みに襲われるぎっくり腰も「非特異的腰痛」に含まれます。
原因がわからない「非特異的腰痛」ですが、ほとんどの場合は短期間で良くなります。しかし、一度経験してしまうと、その後再発しやすくなることが特徴です。慢性的な腰痛にお悩みの方なら思い当たるのではないでしょうか。
腰痛対策

姿勢や筋力、ストレス

「非特異的腰痛」は原因を特定できませんが、主に次のことが関連しているものと考えられます。
●動作要因・環境要因
●個人的要因
●心理的要因

動作要因・環境要因とは、仕事や家庭内での姿勢・動作のことです。長時間のデスクワークでは、座りっぱなしになることで腰に負担がかかります。また、重いものを持ち上げる、中腰で作業するなど、腰に負担のかかる作業は腰痛の原因になるでしょう。
個人的要因とは、体格や筋力など身体的特徴のことです。体格や筋力に差があれば、同じ作業をしても体にかかる負担は異なります。腰痛に関係する筋肉ならなおさらです。
心理的要因とは、精神的なストレスのことです。ストレスがかかれば筋肉はこわばり血流が悪くなるおそれがあります。結果的に腰痛につながる可能性があるのです。ストレスはぎっくり腰の発症リスクを高めることもわかっています。
腰痛について
ストレスと腰痛
ストレスが原因で腰痛に!?注意すべき腰痛のサインや改善のコツをご紹介

マッサージやストレッチでは改善しない腰痛もある

腰痛は病気が原因で発症している場合もあります。病気が原因の場合は、マッサージやストレッチなどで改善させることは難しいでしょう。
病気などが原因で発症する腰痛は「特異的腰痛」といいます。腰痛全体の約15%を占めています。

原因となる病気や症状は以下の通りです。
●椎間板ヘルニア
●脊柱管狭窄症
●感染性脊椎炎
●癌の脊椎転移
●大動脈瘤、尿路結石などの内臓疾患 など

病気が原因で腰痛が発症しているか、自分ではわからない場合もあるでしょう。そんな方は次のチェックリストを活用してみましょう。
●安静にしていても良くならない
●急に強い痛みがあらわれる
●痛みが強くなる
●足がしびれて長時間歩けない
●背中が曲がってきた

ひとつでも当てはまる場合は病気が原因となっている可能性が高いため、早めに医療機関を受診してください。
腰痛対策
腰痛の危険度セルフチェック。原因や症状、対処法・治療の注意点
腰痛症の治療と予防 ―こんな腰痛は要注意!!―

まとめ

腰痛の約85%は原因のわからない非特異的腰痛です。はっきりとした原因は特定できないものの、普段の姿勢や筋力の低下、ストレスなどが関係していると考えられます。
マッサージはすぐにできる対処法のため、慢性的な腰痛にお悩みの場合は定期的なメンテナンスとして取り入れるのがおすすめです。
家庭でパートナーにマッサージしてもらうのが難しい場合は、プロの手を借りるのも良いでしょう。つらい腰痛は日頃から対策して、仕事や家事に影響が出ないようにしたいものですね。

【参考文献】
https://ci.nii.ac.jp/naid/40016888916
https://www.jstage.jst.go.jp/article/spinalsurg/31/2/31_140/_pdf
ロコモONLINE https://locomo-joa.jp/check/locotre/waist_knee.html
https://www.itoortho.jp/youtu_info/06.html

著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

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