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腰痛を改善させるのに効果的な筋トレを10種目紹介します。筋トレではどの筋肉を鍛えるかも重要なため、腰痛の方が鍛えるべき筋肉についてもまとめました。筋トレで腰痛を悪化させる原因や、普段から取り組みたいストレッチについても解説します。

腰痛を改善するために鍛える4つの筋肉

闇雲に筋トレしても腰痛が改善するわけではありません。腰痛に関わる次の4つの筋肉を狙って鍛えることが大切です。
●腹直筋
●脊柱起立筋
●腸腰筋
●殿筋
それぞれの筋肉について見ていきましょう。

腹直筋

腹直筋(ふくちょくきん)はお腹の正面についている筋肉です。多くの方が「腹筋」と聞いてイメージする筋肉です。腹直筋が衰えると姿勢が悪化しやすくなり、腰痛を引き起こす可能性が高まります。

脊柱起立筋

脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)は、頭蓋骨から骨盤まで背骨の両脇に付いている筋肉です。一般的に「背筋」と呼ばれる筋肉です。脊柱起立筋が衰えると、自然なS字カーブが崩れてしまい腰に負担がかかります。

腸腰筋

腸腰筋(ちょうようきん)は、股関節の奥深くにある筋肉です。大腰筋(だいようきん)、腸骨筋(ちょうこつきん)、小腰筋(しょうようきん)の3つが組み合わさって構成されています。腸腰筋は座りっぱなしになると硬くなりやすく、反り腰などにつながります。

臀筋群

殿筋群(でんきんぐん)はお尻の筋肉です。大臀筋(だいでんきん)、中殿筋(ちゅうででんきん)、小殿筋(しょうでんきん)で構成されています。殿筋群が衰えると、腰椎に負担がかかったり、前傾姿勢になりやすかったりと、腰に負担がかかるようになります。

腰痛改善におすすめの筋トレメニュー【10種目】

ここからは腹直筋、腸腰筋、脊柱起立筋、臀筋群を鍛える筋トレメニューを紹介します。
できそうと感じたものから取り組んでみてください。

クランチ

クランチは、腹直筋を鍛える筋トレメニューです。ヨガマットなどを敷いて行いましょう。
●やり方
1.仰向けになる
2.膝を90度曲げて立てる
3.頭の後ろで両手を組む
4.腰が浮かないように上体を起こす
5.肩甲骨が床につかない程度に上体を戻す
6.20回繰り返す

プランク

プランクは、腹直筋だけでなく腹横筋も鍛えられる筋トレメニューです。腹筋の引き締め効果も期待できます。
●やり方
1.うつ伏せになる
2.腕を肩幅程度に開く
3.腕を90度曲げて肘を床に付けたまま上体を起こす
4.肘は床に付けたままつま先立ちになる
5.顔は前を向いて体は一直線にする
6.30秒キープする

上体反らし

上体反らしは脊柱起立筋を鍛える筋トレメニューです。ヨガマットなどを敷いて行いましょう。
●やり方
1.うつ伏せになる
2.お尻の上で両手を組む
3.お腹を凹ませる
4.3のまま上体を反らせる
5.4で5秒キープする
6.元に戻る
7.10回繰り返す
8.2~3セット行う

スーパーマン

スーパーマンは脊柱起立筋をはじめとした背筋群を鍛える筋トレメニューです。ヨガマットなどを敷いて行いましょう。
●やり方
1.うつ伏せになる
2.両手足を伸ばす
3.両手足を床から5cm持ち上げる
4.右手と左足を持ち上げ、下ろす
5.左手と右足を持ち上げ、下ろす
6.左右交互に10~20回行う
7.2~3セット行う

レッグレイズ

レッグレイズは腸腰筋を鍛える筋トレメニューです。腰に負担がかかりすぎないように注意しましょう。
●やり方
1.仰向けになる
2.両脚を伸ばしたまま腰が90度になるまで上げる
3.息を吐きながらゆっくり下ろす
4.8~15回繰り返す

自転車こぎ

自転車こぎは、空中で自転車をこぐように足を動かして腸腰筋を鍛える筋トレメニューです。
●やり方
1.仰向けになる
2.両脚を持ち上げる
3.両腕は床に付けたままにして上体を支える
4.空中で足を回転させる
5.50回行う

バイシクルクランチ

バイシクルクランチは、腸腰筋、腹直筋、腹斜筋を鍛える筋トレメニューです。寝たままできる筋トレなので、テレビを見ながらでも取り組めます。
●やり方
1.仰向けになる
2.膝を90度曲げて立てる
3.脚全体を浮かせる
4.両手は頭の後ろに添える
5.頭と肩も浮かせる
6.体を捻って左膝と右肘を近付ける
7.元に戻る
8.体を捻って右膝と左肘を近付ける
9.元に戻る
10.左右それぞれ15回繰り返す

スクワット

スクワットは、大殿筋やハムストリングスなど下半身全体の筋肉を鍛える筋トレメニューです。フォームを間違うと体を痛めてしまうため十分注意してください。
●やり方
1.肩幅よりも少し広めに足を開く
2.つま先をやや外側に向ける
3.お尻を引いて椅子に座るようなイメージで体を沈める
4.元に戻る
5.10回繰り返す
6.3セット行う

ワイドスクワット

ワイドスクワットは、大殿筋や大腿四頭筋を鍛える筋トレメニューです。通常のスクワットに慣れてきたら取り組んでみましょう。
●やり方
1.肩幅よりも広く足を開いて立つ
2.つま先を45度外側に向ける
3.背筋を伸ばしたまま膝をつま先と同じ方向に曲げる
4.太ももが床と並行になったら元に戻る
5.10回繰り返す
6.3セット行う

ヒップレスト

ヒップレストは、大殿筋や腰回り、太ももの筋肉を鍛える筋トレメニューです。腸腰筋のストレッチ効果もあります。
●やり方
1.仰向けになる
2.膝を曲げてかかとを腰に近付ける
3.お尻と太もも裏に力を入れて骨盤を浮かせる
4.ゆっくり下ろす
5.10回繰り返す

筋トレが原因で腰痛になる?

筋トレへの取り組み方が間違っていると、効果が得られないだけでなく腰痛を悪化させるおそれもあります。

原因としては次の3つが考えられます。
●フォームが間違っている
●疲れた状態で筋トレしている
●筋肉の柔軟性が足りない

筋トレのフォームが間違っていれば、腰に余計な負担がかかります。もちろん思ったような効果も得られないでしょう。鍛えたい筋肉に狙い通りアプローチするには、大きな鏡などを利用して正しいフォームを身につけることが大切です。
また、疲れが溜まった状態で筋トレをすれば、フォームが崩れて腰を痛める可能性があります。筋トレの疲れが回復するには約48~72時間が必要といわれています。筋肉痛が残っている場合は毎日続けるのではなく、適度に休養日をはさみながら取り組みましょう。
筋肉の柔軟性が足りない場合も、フォームが崩れる可能性があります。腰痛に関係する筋肉が硬いと感じる場合は、まずはストレッチや筋膜リリースなどで、体をほぐすことから始めてみてください。肥満も腰痛の原因となるため、ダイエットを目的とした筋トレも効果的です。

腰痛改善に役立つストレッチ4選

筋肉が硬いと感じる方は、いきなり筋トレに取り組むのではなく、ストレッチで筋肉をほぐすところから始めましょう。

腹直筋のストレッチ

上体を反らせて腹直筋(腹筋)を伸ばすストレッチです。
●やり方
1.うつ伏せになる
2.両手は床に付けたまま上体を押し上げる
3.胸を開いて上を向く
4.15秒キープする

腸腰筋のストレッチ

足を前後に開いて腸腰筋にアプローチするストレッチです。
●やり方
1.右脚を前に、左脚は後ろに引いて立つ
2.手は腰に置く
3.右膝を曲げて上体を沈める
4.股関節を伸ばす
5.20~30秒キープする
6.脚を入れ替えて行う
7.左右3~4セット行う

脊柱起立筋のストレッチ

椅子を使って脊柱起立筋(背筋)をほぐすストレッチです。
●やり方
1.背筋を伸ばして椅子に座る
2.下半身は動かさずに上半身のみを右側にひねる
3.20秒キープする
4.元に戻る
5.左側も行う

臀筋群のストレッチ

お尻の筋肉を伸ばすストレッチです。椅子に座ったまま取り組んでも構いません。
●やり方
1.床に座る
2.左膝を立てる
3.右足を左の太ももに乗せる
4.背筋を伸ばして15秒キープする
5.反対側も行う

まとめ

日頃、腰痛に悩まされている方が筋トレに取り組めば、正しい姿勢が維持できるようになるでしょう。正しい姿勢が身につけば、腰痛の改善効果が期待できます。
ただし、やり方を間違えば腰痛は悪化する可能性もあります。筋トレに取り組む際は、正しいフォーム、疲れが残っていないか、柔軟性は十分か確認することが大切です。
筋トレはストレス対策としても有効なため、腰痛が改善するだけでなく気分がスッキリする効果も期待できますよ。

参考文献:日本臨床整形外科学会

著者情報

腰痛メディア編集部
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