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「腰痛があるから……」とスポーツをすることを諦めている方、いらっしゃるのではないでしょうか?確かに腰痛持ちの方にとって、ゴルフやテニスなどの激しい運動はハードルが高いかもしれません。しかし数多くあるスポーツの中で、腰痛持ちの方が楽しめるスポーツもあるのです。

腰痛持ちは運動しないほうがいい?

腰痛が発症した場合安静にしておいたほうが良いようなイメージがありますが、実はそれは間違っています。もちろん強い痛みのある初期の場合は安静にしておく必要があるものの、基本的に適度な運動を続けたほうが腰痛の治りが早くなるといわれていますよ。
とはいえ、腰痛がある場合全ての運動が効果的というわけではありません。中には腰痛の際には避けたほうが良い運動もあります。また、肥満が原因で腰痛になっている方に関しては、安全な方法でダイエットをすることが推奨されています。そのため、本記事では腰痛持ちの方におすすめの運動・おすすめしない運動を紹介します。
腰痛持ちで何かスポーツを始めようとしている方は、是非この記事を参考にしてみてくださいね。

痛みがおさまったらまず「筋トレ」をしよう

腰痛の痛みが強い初期の段階では、スポーツはおろか動くこともままならないようなことも。その場合は安静にされる方が多いと思いますが、安静にすることで筋肉を動かす機会が極端に減ってしまいます。
そうすると身体中の血行が悪くなり、さらに筋肉が回復しづらくなるという悪循環に陥るのです。そうならないためにも、痛みがひいたら軽い負荷でも大丈夫なので筋トレを始めるようにしましょう。
筋トレを行えば行うほど筋肉量が増え、その分血流が良くなり代謝も促進されます。代謝が促進されることで痛みのもとになることの多い老廃物が流れやすくなるため、腰痛も自然と軽減されていくのです。
また筋力不足で身体を支えることができていないと自然と身体が歪み、腰痛を悪化させる原因にもなります。しかし筋力をつけると自然と正しい姿勢が身につき、身体の歪みも徐々に改善されていくという嬉しい一面も。
腰痛持ちの方が筋トレをする際はメリットのほうが多いため、無理のない範囲で少しずつ生活に取り入れてみてくださいね。

腰痛持ちの方におすすめのスポーツ

筋トレ以外にも、腰痛持ちの方におすすめのスポーツはいくつかあります。ここでは腰痛があっても生活に取り入れやすいスポーツを紹介します。

水泳

地上で行うスポーツに比べて、水中で行う水泳は浮力の関係から足腰に負担がかかりにくいといわれています。そのため、水泳は腰痛持ちの方に非常に適したスポーツなのです。
水泳以外のどのスポーツをする際にもいえることですが、始める前の準備運動はしっかり行うようにしてください。浮力を伴う水泳でもやはりいくらか腰に負担はかかるので、時間をかけてストレッチをして腰回りの筋肉をほぐしておきましょう。
腰痛持ちの方にとって、地上で立っているだけでも身体の中心部分にある腰への負担はかかります。しかし、水中であればその負担が少なくなるため痛みを感じることなく安心してスポーツを楽しむことができます。
また水中での消費カロリーは地上よりも多くなるため、短時間で運動効果が期待できる点も嬉しいですよね。

サイクリング

腰痛持ちの方にとって次におすすめのスポーツがこのサイクリング。最近では腰痛改善のために自転車に乗り始めた方も少なくありません。しかし間違った乗り方をしてしまうと余計腰痛を悪化させてしまうこともあるので、いくつか注意点をご説明します。
例えば、脊柱管狭窄症の方は少し前かがみの姿勢のほうが腰痛が軽減する傾向にあります。そのためそのような方は一般的なママチャリのような自転車ではなく、漕ぐ時に前傾姿勢になるロードバイクやクロスバイクを選んだほうが良いでしょう。
また、痛みが出ないようにする乗り方には少しコツが必要です。腰回りの筋肉が硬くなっている方がいきなり無理な前傾姿勢をとってしまうと余計腰への負担が大きくなるので、背中はまっすぐにして正しい姿勢で自転車を漕いでくださいね。
その他にもサドルやハンドルの位置や形状なども重要なので、迷った場合は自転車専門店などでプロに相談してみるのもいいかもしれません。

ウォーキング

ウォーキングは、腰痛持ちの方が最も取り入れやすいスポーツなのではないでしょうか。とウォーキングには特別な器具や環境は必要なく、家の周りなどでも気軽に行うことができます。
体幹を鍛えることのできるウォーキングには、腰痛が悪化するのを予防する効果があります。また歩くことで腰周りの筋肉がほぐれるので、そのことも腰痛予防に一役買っています。
とはいえ、ウォーキングを取り入れる際にはある程度長期間続けることが重要です。長く続けるためにも腰痛がある方は最初から長距離を歩くのではなく、休憩しながら少しずつ距離を伸ばしていきましょう。

腰痛の方が注意した方がいいスポーツ

腰痛持ちの方の中には、それまで日常的にスポーツをしていたという方も少なくありません。これまで普通にできていたスポーツができなくなり、もどかしい思いをされている方もいらっしゃるでしょう。
ある程度腰痛が治っていれば話は別ですが、中には腰痛持ちの方にあまりおすすめできないスポーツもあります。
例えば腰痛の原因になることも多いテニスやゴルフなどは、腰を左右どちらかにひねる動作が非常に多いです。そのため、やり方が間違っていると余計腰痛を悪化させてしまうことも。
腰痛になったからといって二度とできなくなるようなスポーツはあまりありませんが、スポーツを始める際は医師に相談したほうが安心です。

腰痛を悪化させる動きとは

腰痛があるときにスポーツをする場合は、悪化させる動きに注意してください。
・膝を伸ばしたままで重たいものを持ち上げる
・急に体を捻る動作を行う
と腰の筋肉に負荷をかける動きがとにかくストレスになります。
膝を伸ばしたまま重たいものを持ち上げると、背中の筋肉だけで重量を支えることになります。
背中にある筋肉は大腿部の筋肉よりも小さいのでその分負荷がかかると弱いです。
重い荷物を持つときには足を広げ、腰を落とした状態から持ち上げましょう。
また、急に体を捻る動作をすると骨盤にくっついている筋肉が引っ張られます。
筋肉が硬い状態で伸ばされるため、腰痛が出現してきます。
ストレッチを行って捻る動作をすると負荷が軽減されます。
デスクワークの時などでも、15分に1度は少し捻ったりして固まらないように心がけましょう。

適度に運動を取り入れて腰痛を改善しよう

腰痛=安静のイメージを持っている方は多いと思いますが、むしろ適度な運動を継続したほうが腰痛の予防・軽減に効果的なのです。
痛みが怖くて中々新しいスポーツに挑戦できないという方は、まず水泳やウォーキングなどの負荷が少ないスポーツから始めてみるのもいいかもしれません。正しい方法で行うことができれば、むしろ腰痛にとってメリットばかりですよ。
特にデスクワークの多い腰痛持ちの方などは日々腰に負担がかかり続けている状態なので、水泳やウォーキングが難しくても寝る前の少しの時間だけでもいいのでストレッチや腰痛体操などを取り入れてみましょう。

まとめ

本記事では、腰痛持ちの方でも安心して取り組むことのできるスポーツをいくつか紹介しました。特に水中で行う水泳や水中ウォーキングは、腰への負担が最もかかりにくいため非常におすすめです。
「腰痛持ちだけど何かスポーツをしたい……」と悩んでいる方は、是非この記事を参考にしてみてください。

参考:
成田 崇矢(2020)「腰痛急性期の運動療法 (特集 アスリートの腰痛と保存療法 : ピットフォールに陥らないための秘訣)」臨床スポーツ医学
金岡恒治「腰痛の病態別運動療法 」文光堂
日本整形外科学会

著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

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