MENU
メニュー

栄養と腰痛については最終回となりました。この記事を書きながら私自身も食の栄養について振り返る機会となりました。日常生活の食事は忙しければ忙しいほど適当になってしまいます。その傾向は一人暮らしの場合に顕著とされています。

「1人のために料理をするのは馬鹿らしいな。もったいないな。」そういったことがきっかけで外食が増えてしまい栄養が偏っていく事につながります。では早速栄養についてみていきたいと思います。
前回までのお話はコチラ
~第1弾:食生活を改善する事で腰痛の改善や予防が期待できるという事実~
~第2弾:食生活を改善する事で腰痛の改善や予防が期待できるという事実~

筋肉の疲労を回復

現代ではどの仕事をしている人にも腰痛がついて回ります。それは腰が人間の体で重要な役割を果たしているためです。例えば姿勢を保持することや、物を持つとき、歩くときにもすべて腰が中心となっています。それに付随し背筋も機能しています。

筋肉の使用回数が多いほど疲労は蓄積されていきます。疲労が蓄積されるとだんだんと血流が悪くなっていき肩こりのように大きなこぶが出現する事もあります。この肩こりや筋肉を疲労させる原因となる物質として乳酸が挙げられます。乳酸は筋肉を使用する事で簡単に言えばエネルギーを使った不要物として排出されます。

これが体内や筋肉に蓄積してしまうことで血流を悪くすることやその結果として疼痛を引き起こしてしまう原因となってしまいます。

特に血流が悪い場合には乳酸が蓄積しやすいとされています。温泉やサウナなどでボディーケアをすることが重要なのが分ります。血流が悪い際には温浴効果を利用して血管を拡張し出来る限りの血流改善をしてあげる事が必要です。

腰で言いますと腰の周囲をコルセットのように覆っている腸腰筋という筋肉が存在します。この筋肉が疲弊してしまいますとだんだんと腰の安定感が悪くなってしまい椎間板ヘルニアや腰椎すべり症、ぎっくり腰につながってしまうリスクが高くなっていきます。筋生野疲労回復は腰痛を予防する観点でものすごく重要と言えます。

クエン酸で疲労回復

みなさんはすでに聞いたことがあると思いますが、おなじみのクエン酸による疲労回復です。クエン酸は身近な食品にも含まれています。例えばお酢やレモン、梅干しなどにも多く含まれており酸っぱいのが特徴です。このクエン酸には乳酸を分解するという素晴らしい働きがあります。

毎日決まった時間などに摂取するとクエン酸の蓄積を防ぎ翌日は快適に過ごすことが出来ると思います。私自身も疲労回復のためにクエン酸摂取を毎日しています。私の場合にはリンゴジュースにりんご酢を加えて摂取しています。

スポーツ選手もクエン酸を摂取している

私はサッカーチームにも健康アドバイザーとして参加しています。とあるチームにいったところ、試合が終わると選手全員に黒酢が配られていました。黒酢にはクエン酸が豊富に含まれています。

試合後にクエン酸を使用して乳酸が蓄積する事を防ぐ目的で行われていました。筋肉の疲労回復する事でけがを防止するという意味があります。腰の筋肉だけではなく全身の疲労回復にも役立つ物質です。日常生活の中で簡単に摂取が出来るものですので是非とも取り組んでみて欲しいと思います。

有名なカルシウム摂取で骨を強くする

年を取るにつれて骨の中がスカスカになっていきます。これは骨密度が低下していると言い病名では骨粗鬆症というものになります。これが進行していきますと骨折の原因になります。特に高齢者の場合にはいつの間にか骨折というようにいつ骨折したかわからないが骨が折れているという事があります。この原因になるものです。

高齢者でよく見る骨折としては転倒に伴う骨折が多く、部位的には大腿部頸部骨折や手首の骨折があります。この他の骨折で多いものとしては圧迫骨折が挙げられます。驚くかもしれませんが軽い衝撃であってもそれが原因で骨折する事があります。

腰痛改善のための食事療法を徹底解説。日々の生活を整えて腰痛にサヨナラ

重症な骨粗鬆症

外来で家族が自家用車で高齢女性を病院まで連れてきました。しかし腰痛が急激に出現し車から降りることが出来なくなってしまったためにストレッチャーで運び検査をすると腰椎圧迫骨折が見つかりました。

車に乗る前までは何ともなかったという事から乗車中に衝撃が加わったことが原因であったとされています。もともと腰痛の訴えがありましたが日常生活に影響はなかったとされています。驚くことにCT検査では腰椎に新しい骨折と古い骨折が見つかりました。

しかし既往歴には骨折はなく誰も知らない事実でした。このように高齢になるほど骨折は容易に起きます。その原因として多いのがやはりカルシウムの不足と言えます。

カルシウムは体が吸収する!?

人間お体は非常に都合よく無駄なく作られています。例えばですが虫歯などで抜歯をすると歯を抜いた歯茎はだんだんと痩せていきます。これは歯がないために刺激が加わらなくなり体がその部分には歯は存在せず、歯茎は不要であると認識するために再吸収されるためです。

骨でも同じことが言えます。骨は運動により常に破壊され再生しています。破壊量が多ければ多いほど再生する骨の量多くなりより強い骨となっていきます。

年齢を重ね運動量が少なくなり骨の破壊量が減少していくとそこまで骨を強くする必要がないと体が認識してしまいカルシウムはどんどん体に吸収されていきます。その結果として骨が弱くなってしまい骨粗鬆症を発症します。これにより多くの高齢者が骨折しやすい体になってしまうのです。

骨折を予防するためにも、カルシウムの存在は不可欠です。ですのでできるだけ体を動漕明日ことでカルシウムの吸収量を少なくすることが必要です。

そしてもう一つは、経口でカルシウムを摂取する事です。カルシウムを含む食品としてチーズや牛乳、煮干し、ヒジキなどの摂取を日常生活の中で行っていく事が求められます。

ただし注意したいのがカルシウムのバランスが崩れてしまうとめまいや吐き気などの症状が出現してしまうという事です。経口摂取でよほどの量を食べない限りはカルシウムが急上昇する事はありませんが毎日コツコツとバランスよく摂取する事が求められます。

最後に

腰痛と栄養については3回にわたり紹介させていただきました。日本はこれから2025年問題を迎えようとしています。それにより高齢者が急増し腰痛を抱える人は今よりもはるかに多くなっていくと思います。

高齢者だけでなく若い人もストレス社会やリモートワークの増加などで座る時間が長くなってしまう事、食事バランスの悪化など様々な理由で腰痛に苦しめられることになると思います。

その際にすべてを医療にお任せするのではなく出来る事から自分で自身の健康を守るために何かを始めてみるという事が重要となってきます。何から始めていいのかわからないという方は、ぜひともこれらの記事を参考に正しい健康習慣を身につけて腰痛に負けない健康で活発な生活を送ってもらえたらと思います。その一助にこの記事がなることを願います。

<参考文献>

若林秀隆「サルコペニアを知ろう」 医学書院
東京都健康長寿医療センター研究所「ビタミンCが足りないと老化が進む」
・内田淳正 「標準整形外科学」 医学書院
・細田多穂 「運動器障害理学療法学」 南江堂

著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

痛みや体の不調で悩むあなたへ、役立つ情報をお届け。

自分の体の状況(病態)を正しく理解し、セルフマネジメントできるようになることが私たちの目的です。

記事のご意見・ご感想お待ちしております。

この著者の他の記事を見る

著者情報

ショーン
ショーン

保有資格

正看護師国家資格

日本コミュニケーション協会認定 心理カウンセラー

日本コミュニケーション協会認定 コーチングコーチ

経歴

武蔵野大学 人文科学部卒業

この著者の他の記事を見る
wholebodyeducator