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腰痛とマットレスの関係
腰痛とマットレスの関係は様々ありますが、重要な点はお尻の沈み込み具合と、寝返りの打ちやすさにあります。仰臥位(仰向け)で寝る場合、生理的湾曲と呼ばれる脊椎のS字が寝ているときもきちんと保たれているかどうかが重要です。
寝ている姿勢で一番重みがかかり、寝具に沈み込むのは骨盤部分です。
側臥位(横向き)で寝る場合、首から腰にかけて脊椎が真っ直ぐに保たれていることが重要です。仰向けと同じく、骨盤部分が一番沈み込みます。
また横向きで寝る場合、枕の高さも重要です。頸椎から胸椎にかけて脊椎が真っすぐになるためには、適切な高さの枕が必要です。
安眠の秘訣は自然な寝返りにあります。仰向けになっても横向きになっても、脊椎が歪んだり捻れたりしないことが非常に大切です。この沈み込みを防ぎ、脊椎を正しい状態に保つのに一役買うのがマットレスです。
マットレスは東京西川を始め、色々なメーカーから出ています。メーカーの中でもさらに細かくラインナップが別れています。これは、体型によって沈み込み具合が変わるためです。
基本的に体重が重くて筋肉質な人は固めが合い、細身で体重が軽い人は柔らかめが合います。色々な体型の人がいますから、それに合うようにマットレスも多くの種類が存在するのです。
様々な種類があるマットレスの中でも、オススメなのが東京西川の「整圧マットレス」です。整圧マットレスは、体圧分散に着目して開発されたマットレスです。マットレス全体にある多くの凹凸が体圧を分散し、クッション性を高めて血行を妨げにくい構造となっています。
また整圧マットレスはマットレスが3分割されており、三つ折りにできます。骨盤部分に一番重みがかかるため、へたりが一番早いのが骨盤部分がくる真ん中の部分です。
整圧マットレスはそれを足の部分や頭の部分と入れ換えることにより、通常のマットレスよりも長い期間使用することができます。整圧のマットレスよりも更に優れた寝具として、ムートンがあります。ムートンは、羊の毛皮のことです。
整圧マットレスで着目されていた体圧分散ですが、凹凸によって体圧分散させています。その凹凸の機能を毛の一本一本が果たしているのがムートンです。
羊の毛皮は、品種や部位によって毛の密集度が違います。毛の密集具合で、身体の沈み込みが変わります。
密集度が高いほど、毛が長めにカットされていても真っ直ぐ上に向かって毛並みが揃うので、身体に押し潰されることはありません。毛の一本一本が身体を優しく支えてくれるので、身体に負担をかけない「宙に浮いたような」寝心地となるのです。
1平方センチメートルあたり3000本以上・毛の長さ25mm以上のものが、敷寝具としてのムートンシーツに適した基準点です。
ただし、ムートンの寝具は非常に高価です。先ほどの基準点を満たす物で20万円近く、最高級品は200万円ほどします。
ご興味のある方は、是非試してみてください。本当に最高の寝心地です。
高反発マットレスと低反発マットレス
マットレスは昔から、スプリングで比較的固めのものと、ウォーターベットのように柔らかいものと大きく2種類ありました。
その後低反発のウレタン系が流行り、今は高反発のマットレスが話題になっています。
高反発マットレス・低反発マットレスはそれぞれどのような人が合うのか、説明していきたいと思います。
高反発マットレス
高反発マットレスは、合う人が非常に限られます。
普通の体型の人が高反発マットレスで寝ると、お尻と肩に体重の殆どがかかって腰椎のあたりが宙に浮いたようになり、腰への負担が大きくかかります。
簡単に表現するなら、板の上にそのまま寝ていると思ってください。
高反発マットレスが合う人は非常にがっしりとした体型で、特に体幹が強い人です。
このような人は背筋が発達しているため、腰の部分の隙間が出来にくいためマットレスが支えてくれます。
女性で高反発マットレスが合うという方は殆どいないと思います。男性でも体格の良い限られた人だけです。
低反発マットレス
低反発マットレスは、体重が軽い細身の人に合います。
細身の方は脂肪が少ないため、固いマットレスで寝ると骨盤や腰椎などの飛び出た骨に痛みが出ます。(この点でも固い高反発マットレスは合いません)
そのため反発の少ない柔らかいマットレスが合いますが、湿気や熱がこもりやすいものもあるので注意が必要です。
お勧めした整圧マットレスも、決して安いものではありません。
しかし、快適な睡眠なしに健康的な生活はありえません。人生の3分の1は寝て過ごすのですから。
できれば、マットレスだけでも自分に合ったものを選んでみてはいかがでしょうか。睡眠が劇的に変わりますよ。
睡眠改善のダブル効果
効果① 疲労回復
良い睡眠には、疲労回復効果があります。睡眠中に成長ホルモンが多く分泌するからです。
成長ホルモンには、疲労・破損した体組織を修復・再生する働きがあり、疲労や痛みがある細胞や体組織を、回復させます。
また、成長ホルモンは体内での代謝活動も促進させているんです。身体の一部だけではなく、疲労の自覚症状がない部分にも働くため全体を休養させることができます。
疲れたときに長時間睡眠をとることで、翌朝回復するのは成長ホルモンのおかげなんですね。だから、良い睡眠には疲労効果があるということです。
効果② 肥満防止
充分な睡眠がとれると、肥満防止効果があります。
睡眠中に、エネルギー代謝を促進するホルモンたくさん分泌されるおかげです。
また、食欲をコントロールするホルモンも適切に分泌され、余分なカロリー摂取を防ぎ、身体の代謝を促されます。
これによってダイエット効果も期待できるんですよ。睡眠を十分とると、またしっかり食べるものを考えられます。このことから、肥満防止効果があることが分かります。
効果③ ストレス解消
充分な睡眠をとることでストレスの解消が期待できます。ストレスがかかると、コルチゾールというホルモンが多く分泌されます。
このホルモンが原因で、自律神経を乱し過剰な不安感を生み出し抑うつ状態になってしまうのです。深い眠りで脳も休まり、自律神経の働きが整うため、ストレスからの回復・耐性も向上が期待できますよ。
効果④ 肌質の改善
良い睡眠には、肌質の改善効果があります。睡眠中に分泌される成長ホルモンが、ターンオーバーを促すおかげです。
肌は、約6週間のサイクルで生まれ変わっています。しかし寝不足等のストレスにより、そのサイクルが乱れると肌トラブルにつながります。
そのサイクルを整えてくれるのが成長ホルモンということなんですね。成長ホルモンは、深い睡眠(ノンレム睡眠)にしか分泌されません。睡眠を改善し、深い睡眠(ノンレム睡眠)の時間帯を多くすることで成長ホルモンの分泌量を増やした結果、肌の修復や新陳代謝を促進し肌がきれいになります。