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腰痛ベルト(コルセット)は色々な種類があります。
しかし痛みが軽減する人や逆に悪化する人などその効果は様々です。「自分には腰痛ベルトが必要なのか?」「この腰痛ベルトはどこをサポートしているのか?」「いまいち効いた気がしない」などなど、腰痛ベルトを装着しているときに出てくるさまざまな疑問について深めていきます。
腰痛ベルトを正しく使えていないと、腰痛の悪化や治りの遅延、腰痛を繰り返す体になる可能性があり、つける種類については注意が必要です。

今回は、腰痛ベルトの種類や効果や正しい使い方、使用中の注意点について詳しく説明していきますので、ぜひ効果的に使用するために参考にしてみてください。

腰痛ベルトの種類と効果

まず腰痛ベルトには何種類か存在し、軟性と硬性の違いがあります。

軟性サポーターは動きや体の形に合うような柔らかい素材が使われています。この中にもプラスチックやアルミなどの支柱がついてサポートを強化しているものもあります。
よくスポーツショップや病院で処方されるタイプです。基本は骨折など伴わないものに使われますが、金属の支柱やギプスと合わせて使うことで腰椎分離症などでも使用できるので幅広く使用することができます。

硬性サポーターはプラスチックや金属フレームなどで作成されるため、オーダーメイドのものです。腰椎圧迫骨折などに用いられることが多いです。骨折の癒合を促すことや確実に腰の伸展や回旋動作を制動したい場合はこの装具を選択します。

形としては、なじみのあるものは腰全体をサポートしてくれるタイプかと思います。そのほかにも骨盤のみをサポートするもの、体幹全体をサポートするタイプが存在します。

これらは症状や病態によって使用するベルトを選択するため、このベルトが腰痛に良い!といったものは存在しません。自分自身の病態を把握できない場合は医療機関に相談した方がよいです。

👉コルセットを正しく使って腰痛改善!使用方法と注意点について

腰痛ベルトの選び方

腰椎全体をサポートする腰痛ベルト

腹横筋などを使い体幹が安定するイメージ
体幹のコルセットと腰椎全体サポートコルセットのイメージ

このベルトは骨盤から腰椎をサポートするものです。腰痛の多くは腰椎の周りに存在する腹横筋などのいわゆるローカル筋や、コルセット筋と呼ばれる筋が働きにくくなった状態により腰椎を支えることができなくなり不安定になっている場合があります。その不安定になっている腰部をサポートしてくれるのがこのベルトの特徴です。そのため筋筋膜性腰痛や筋肉の機能不全が問題になる場合は効果が期待できます。しかし、腰椎分離症やすべり症では骨自体に問題がある場合は固定力の強いブラスチックのプレートが入ったものや硬性コルセットといったものでないと効果が期待できない場合があります。

骨盤のみのサポートする腰痛ベルト

骨盤のみのサポートコルセット

骨盤だけのサポートで効果があるの?を感じる方もいると思いますが、このサポートだけで腰痛が軽減する方も多くいます。これは骨盤が何かしらの原因で不安定になり腰椎を支えることができないことが考えられます。そのため腰椎を支えるローカル筋がうまく機能せず腰痛を引き起こす原因の一つとなります。骨盤を安定させることで腰椎を支える筋群のローカル筋が機能し腰痛が軽減することができます。さらに骨盤をサポートすることでローカル筋だけでなく下肢の筋群のサポートにもつながることが報告されています。よくウエイトリフティングやジムで筋トレに励んでいる人が腰にベルトをしているのも腰部を守る目的以外にも下肢の筋力を安定させる目的があります。

仙腸関節の痛みのサポートに特化した腰痛ベルト

仙腸関節の痛みの発生している場所のイメージ

2022年10月19日のスゴろく | UTYテレビ山梨の放送で、仙腸関節付近の痛みに特化した腰痛ベルトが紹介されました。2022年12月20日までオンラインで装着サポートするサービスもあるようです。発表されたばかりですが現在はこちらから購入できるようです。
マックスベルトSJの購入先(開発者成田先生の公式HP)

マックスベルトSJ


こちらのベルトは仙腸関節の片側だけの歪みの位置異常(ニューテーション・カウンターニューテーションと呼びます)や不安定さの両方に対処することができていますので単に締めて安定させるというより、骨盤の位置異常を修正してから締めるということができるため、痛みの場所が仙腸関節付近、歩くのもつらいという人はこちらのベルトがオススメです。

体幹全体をサポート

これは腰椎圧迫骨折や腰椎分離症などを長期間固定し骨癒合を促します。腰椎や胸椎がしっかりと固定される必要がある場合は用いられるサポーターのためオーダーメイドで作られるのがほとんどです。市販では買うことができない医療用のダーメンコルセット(腰椎軟性装具)などです。た

腰痛ベルト(コルセット)が効く人

腰痛ベルトで症状が改善する人は筋肉が問題になることが多いです。上記で説明した通りベルトは骨盤だけでなく腰椎、その周りにあるコルセット筋が機能していない場合にベルトで固定することで腰部の保護、コルセット筋群の補助として働いてくれます。この補助により腰部に負担をかけることなく日常生活やスポーツを行えます。
または骨盤が不安定な場合は仙腸関節を形成している仙腸靭帯がゆるみにより疼痛を出している場合があります。そういった人は骨盤のみのサポートで腰痛が改善するケースがあります。
腰痛ベルトで改善する人はほとんどがローカル筋の機能不全や骨盤の不安定性などが関与している場合が多くこれらを腰痛ベルトがサポートできる人は効果があります。また腰痛ベルトで疼痛の軽減がある人は基本的にリハビリで改善する人がほとんどです。ベルトをすることで腰部が安定するということは筋トレやリハビリで腰部の安定を目指すことで改善が認められます。

腰痛ベルト(コルセット)が効かない人

腰痛は基本何かしらの動作で痛みを出すことが多いです。そのためこの姿勢は楽、きついがあります。しかし常に痛みがあり、時間帯や楽になる動作がない場合は腰痛ベルトでは改善しないこともあります。ここで一番気を付けないといけないのが、骨折や最悪の場合はガンなどが考えられるケースです。こういった症状がある人はすぐにでも医療機関を受診することをオススメします。

腰痛ベルトを使いすぎると筋肉が落ちる?

一部の人はこのことを心配する人が多いです。腰痛ベルトを使用しすぎると筋肉が落ちるのではないかと言われているからです。しかし実際は2~4週間程度の装着であれば筋力低下はほとんど起きません。起きるどころか筋力が安定し背筋持久力が向上したとの報告も上がっています。
そのため痛みが強いときは落ち着くまでは装着して日常生活を過ごすことがオススメです。痛みが軽減し日常生活で支障ないが、重い荷物を持つときは怖いなどの動作を行うときのみ装着することで不安なく過ごせるかと思います。

ではなぜ筋肉が落ちると思われているのか?一番は長期間使用しなければならない脊柱圧迫骨折や腰椎分離症で体幹全体を固定する際は筋肉がおちないようにリハビリを行いますが、トレーニングをあまり行わないで過ごしているだけだと筋肉はどんどん落ちていきます。
そのためただ圧迫骨折等もなく腰痛として病院で腰痛ベルトを処方された、自分自身で購入して装着しているだけではただ痛みに対して対処しただけであり、痛みの原因は治せていない可能性があります。正しい病態を把握し痛みをコントロールしてリハビリで痛みの軽減、予防を行うことが非常に重要になります。

まとめ

腰痛ベルト(コルセット)について解説しました。これらは種類がありどのようなものを選択すればよいか分かったと思います。まずは病態を理解するためにも医療機関できちんと診断、評価を受けることが一番かと思います。しかし病院を受診する時間がない方も多いと思います。
また、腰痛の改善には筋力トレーニングやストレッチなどの腰痛体操を中心とした運動療法が推奨されています。整形外科を受診して、リハビリを受けることをおすすめします。

参考:メディカルフロンティア

著者情報

腰痛メディア編集部
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