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腰痛でつらい思いをしているのなら、ストレッチを始めることをおすすめします。ストレッチは、身体の血液循環をよくしたり、凝り固まった筋肉をほぐしたり、心身のバランスを整えたりすることで、腰痛の緩和に役立ちます。

本記事では、「なぜストレッチで腰痛がよくなるのか?」という読者の疑問に答えるとともに、腰痛におすすめのストレッチ方法と、ストレッチをする際のポイントについて紹介します。

なぜストレッチで腰痛がよくなるの?

8割原因不明

実は、腰痛の8割は原因が不明といわれています。原因がわからないため、どのように腰痛対策をすればよいのかわからずに苦しむ人が多いようです。もしかしたら、あなたもそのうちの1人かもしれません。

腰痛の原因を突き止めることは難しいですが、腰痛によって痛みが生じる箇所は限られています。「筋肉」「神経」「骨」などです。神経痛や骨への痛みがある場合は、医学的な治療が必要になる場合があります。しかし、筋肉が主な痛みの部位である場合は、自宅でのストレッチで対策できることが多いです。

ストレッチとは、名前の通り、「伸ばすこと」です。筋肉や関節を伸ばし適度な負荷をかけることで、血流を促進し、身体内に残った疲労物質を除去します。ストレッチには柔軟性の改善効果もあります。柔軟性が回復することで、腰回りの筋肉や骨格の位置を自然なポジションに戻します。

また、昨今では腰痛の原因は心理的ストレスが大きく関わっているともいわれています。気持ちのよいストレッチで心の不安を解放し、心にもエネルギーを注入することで、腰痛の予防や痛みの緩和が期待できます。

腰痛に対する適切なストレッチを身につけることで、あなたの腰痛は大きく軽減されます。腰痛に困っている人は、ぜひストレッチを初めて見てください。

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腰痛におすすめのストレッチ例

今回は、腰痛予防や痛みの緩和のためにおすすめのストレッチ方法を、部位別に紹介します。身体に負担が少ないストレッチのみを紹介しますので、気軽に試してみてください。

脊柱起立筋のストレッチ

「脊柱起立筋」は、腰痛時に主に痛みが発生する腰の筋肉です。脊柱起立筋に対して適切なケアをすることが、腰痛対策に非常に効果的です。ただし、ストレッチを強くしすぎると、逆に痛みが強くなることもありますので、初期のころは負担の軽いストレッチを中心に行ってください。

脊柱起立筋のストレッチ例1

脊柱起立筋を優しく伸ばすストレッチです。少し刺激を増やしたければ、膝を胸に強く引きつけたり、卵のようにコロコロと動いたりしてみてください。

脊柱起立筋のストレッチ例2

脊柱起立筋の横側を伸ばすストレッチです。背中を丸めると、脊柱起立筋ではなく、ハムストリングのストレッチになってしまいます。身体をたくさん倒すことよりも、背筋をしっかりと伸ばしてゆっくりと倒し、腰回りへの刺激を感じられるようにしてください。

肩甲骨周り、首のストレッチ

脊柱起立筋は、腰だけでなく、胸部、首に向かって伸びている筋肉です。また、腰の骨(腰椎)は胸の骨(胸椎)ともつながっていることから、肩甲骨の間にある僧帽筋という大きな筋肉の影響も受けます。そのため、肩甲骨周りや首回りのストレッチを行うことで、腰痛を軽減できます。

肩甲骨周り、首のストレッチ例1

肩甲骨周りの筋肉をほぐすのに効果的なストレッチです。肩甲骨の可動性と腰痛の間には大きな関係性があるため、肩甲骨まわりの筋肉をしっかりと伸ばすことをおすすめします。

肩甲骨周り、首のストレッチ例2

首周りのストレッチも腰痛対策に効果的です。首後ろのほか、首の横のストレッチもおすすめです。

腸腰筋のストレッチ

腰痛に大きな影響を与えるのが、骨盤からももにかけて走っている「腸腰筋」という筋肉です。聞き慣れない筋肉かと思いますが、腸腰筋が硬くなると骨盤が引っ張られ、結果として腰痛が生じるようになります。
腸腰筋を伸ばすには少しテクニックが必要ですが、下記のストレッチであれば比較的簡単に腸腰筋に刺激を与えることが可能です。

腸腰筋のストレッチ例1

腸腰筋を伸ばすには、「ランジ」と呼ばれるポーズが効果的です。注意点として、伸ばしたいところは骨盤の前面ですので、身体を立てる、もしくは少し後傾するようなイメージで行うと、腸腰筋がしっかりと伸びます。

腸腰筋のストレッチ例2

1つ目のポーズで腸腰筋の伸びが感じられない場合は、腕も利用してみましょう。腸腰筋を伸ばしたい側の腕を上に伸ばし、内側に少しだけ傾けてみてください。少し刺激の強いストレッチですので、無理をせず、気持ちがよいと感じる強度で実施してください。

ハムストリングスのストレッチ

ハムストリングスは、ももの後ろ側にある大きな筋肉で、骨盤にくっついています。ハムストリングスが硬くなると、骨盤を引っ張り、それによって腰部への痛みが生じます。腰痛予防のために重要な筋肉ですので、しっかりとストレッチすることをおすすめします。

ハムストリングスのストレッチ例1

ハムストリングスの典型的なストレッチです。脊柱起立筋のストレッチでは、骨盤を立て、腰に刺激がくるようにストレッチしましたが、ハムストリングスの場合は、背中を丸め、身体をまっすぐに倒すようにしてください。膝を少しだけ曲げて行うのも効果的です。

ハムストリングスのストレッチ例2

一方の膝を曲げ、伸ばしたい側の膝を伸ばし、上から体重をかけるようにしてハムストリングスを伸ばします。座らなくてもできるハムストリングスのストレッチのため、時間のあるときに繰り返し実施することをおすすめします。

腰痛改善のストレッチをする際のポイント

ストレッチは腰痛改善のために非常に効果的ですが、やり方を間違えてしまうと、逆に痛みを強めてしまうことがあります。最後に、腰痛改善のストレッチをする際のポイントについて紹介します。

強くストレッチし過ぎない

ストレッチは、適度な強さで実施することで血流改善や柔軟性の向上に効果があります。しかし、強くやりすぎると、筋肉がびっくりして、逆に硬くなってしまいます。そのため、ストレッチは強くやりすぎないことが原則です。気持ちがいい、もしくは少し痛いかなというところまで伸ばしたら、そこで体勢を維持し、それ以上は伸ばさないようにしてください。

勢いをつけずに実施

ストレッチの種類はいくつかありますが、勢いをつけて身体を伸ばす「ダイナミックストレッチ」は、腰痛対策には向いていません。勢いをつけずに実施する「スタティックストレッチ」を中心に行うようにしてください。

寒い日は身体を温めてからが効果的

寒い日は、筋肉が縮まっています。そのため、いきなりストレッチをしようとしても、筋肉がうまく伸びません。寒い日は、先にウォーミングアップをしたり、湯たんぽなどで身体を温めたりしてから実施することをおすすめします。

痛みが発生する前に定期的に実施する

腰痛持ちの人は、痛みが出るとストレッチを開始し、痛みがなくなるとストレッチをやめてしまいます。しかしストレッチは、定期的に続けることで効果が高まります。また、長く続けていたストレッチをやめてしまうと、筋肉が身体の変化に対応できず、腰痛が生じる原因にもなります。負担にならない程度のストレッチを毎日続けることが大切です。

身体のストレッチと一緒に心のストレッチを

ストレッチは、筋肉を伸ばすことにも効果的ですが、心のリラックスにも効果的です。ストレッチをする際には、全身の力を抜き、大きく深呼吸し、あなたの心にもエネルギーを注入してあげてください。身体と心が元気になれば、多くの腰痛は解消されます。

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終わりに

今回は、ストレッチが腰痛になぜよいのかについて説明するとともに、自宅でも気軽にできるおすすめストレッチ方法や、ストレッチの際に気をつけるポイントについて紹介しました。

国民病ともいわれる腰痛ですが、多くの腰痛は適切なストレッチを実施することで解消もしくは緩和できます。しかし、一時的なストレッチではなく、長期間にわたって継続的に実施することが大切です。

今回紹介した腰痛のためのストレッチ例は、気軽に導入できるものばかりなので、ぜひまずは試してみてください。本サイトでは、腰痛予防に効果的なさまざまなストレッチについても紹介していきますので、ぜひまた遊びに来てくださいね。

著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

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