2020年のコロナ禍により、在宅ワークが増えました。
家で椅子に座りパソコンに向かってカタカタ…あれ、なんか腰が重いな。
あれ、だんだん痛くなってきた!
とお困りの方も多いのではないでしょうか。
在宅ワークだけでなく、事務仕事の方なども椅子に長いこと座っているので腰痛に悩まされている方も少なくないはず。
重いものを持ったりしているわけではないのに、なぜ腰痛になるの?
原因や改善するための対策などをご紹介します。
目次
座っているときの腰への負担は、立っている時の1.4倍!
パソコンを使ったりしていると背中が丸くなるから肩こりになるのはわかる気がします。
でも疲れたら座るし、立っているときよりも腰は楽になるんでしょ?
…と思いますよね。
ところが、立っているときよりも腰への負担が4割もプラスされているのです。
これは立っているときは腰だけでなく、膝や股関節、膝へ負担が分散されているので座っている時よりも腰にかかる負担が少なくなるからです。
よって座っている時間が長いほど腰に負担がかかってしまいます。
ちなみに一番腰に負担がかからない体勢は横になっているときです。
仰向けの姿勢時の腰への負担は、立っている状態の2.5割程度です。
座り方チェック
あなたはどんな座り方でデスクワークをしていますか?
これに当てはまる場合は要注意です。
猫背になっている
背中が丸くなると頭が突出した姿勢になってしまいます。
頭は首の真上に乗っている状態が理想的で、その方が体の負担が少なくなります。
猫背は腰痛だけでなく、肩こりや首の疲れにも繋がりますので、気を付けたいところですね。
反り腰になっている
反り腰の人はいわゆる「出っ尻」の状態を言います。
妊娠中や急激な体重増加をした人がなりやすいようです。
これは自覚している人は少ないかもしれません。
一度鏡の前で確認してみるといいと思います。
人に見てもらってもいいですね。
実はこの座り方、腰痛にならないよう気を付けている方がよくやる座り方です。
背筋を伸ばそうとしているのに実際には腰が反ってしまい、かえって腰に負担がかかっている状態です。
腰が反るばかりでなく、腹筋を使わないのでますます腰痛になりやすくなります。
足を組んでいる
ついついやってしまうこの姿勢ですが、これも腰にはよくありません。
つい足を組んでしまうその座り方。
普通に座るとバランスが悪く感じられるので足を組んでしまうのです。
足を組むと身体が歪むかな?と心配している方が多いのですが、実はもう歪んでしまっているのです。
もぐりこんでいる
椅子に浅く座り、背もたれに重心をかけた座り方のことです。
整体や整形外科の先生のほぼ100%が“ダメ”と言いますね。
体重が腰に集中するため、腰痛悪化は避けられません。
今、この座り方をしている方は今すぐに止めましょう。
どんな座り方がいいの?
正しい座り方とは背筋をまっすぐ伸ばすことではありません。
骨盤を立てることが大事です。
コツとしては
- 椅子に深く腰をかける。
- 膝が直角に曲がっている。(高さを調節しましょう)
- 足の裏を床につける。
を意識してみてください。
頭のてっぺんから紐で吊り下げられているようなかんじをイメージしてみるとわかりやすいと思います。
浅く腰をかけて背もたれに体重をかけると腰に負担がかかってしまいますが、深く腰をかけて座れば骨盤が立った状態になりますので大丈夫です。
猫背を意識して反り腰にならないよう気を付けてください。
簡単にできる腰痛対策
いくら正しい姿勢でいても長時間椅子に座っていれば、どうしても腰に負担はかかります。
一度腰痛になってしまうと治すのに時間もお金もかかってしまうので、できれば腰痛になる前に対策をして予防していきましょう!
こまめに立ち上がって動く
30分に一度は立ち上がって身体を動かしましょう。
それが難しい方は1時間に一度でも構いません。
できるだけ同じ体勢をとり続けないように意識すると、だいぶ違ってくるはずです。
腰痛対策グッズを使う
自分にあった高級な椅子を買えればいいのですが、予算が…と躊躇している方もいると思います。
でも椅子にとりつけるクッションなら、気軽に使えますね。
正しい姿勢を保てるものや腰を支えてくれるものなど、インターネットで検索すると色々出てきます。
ご自分に合ったものを探してみてください。
家で使えるグッズであれば、ストレッチポールがおすすめです。
ストレッチポールは日本代表の体操選手が使っていたり、メディアに出ることも多いのでご存じの方も多いのでしょうか。
こちらの商品はプロのアスリートから子どもまで、老若男女問わず使えます。
つまり誰でも使える商品なのです。
ポールの上に仰向けになり、10分じっとしているだけでも効果がわかります。
「ストレッチポール®に仰向けに寝ると、頭蓋骨の後ろ、胸椎(肩甲骨あたりの背骨)、仙骨の下方(骨盤の後ろ)の3点のみがストレッチポール®にあたり、下から押される形になります。
これにより、丸まっている背中は適度なカーブに戻り、反り腰は改善され、骨盤は適切な角度になります。」
引用:
StretchPole公式サイトhttp://stretchpole.com/
とあり、痛くもなく疲れもせず、ただ身体が楽な状態で寝ているだけで身体の骨格が整っていくのです。
但し、痛みが強い時には使えないので注意してくださいね。
ストレッチをする
休憩時間の5分を使って、簡単なストレッチをやってみましょう。
太もも裏のストレッチ
- 椅子に座り、左の外側のくるぶしを右ひざの上にのせる
- 背筋を伸ばしたままゆっくりと腰を前へ倒す
- 反対も同様に行う
やり終えると下半身がポカポカしてきますよ。
デスクワークでがちがちになった身体をじんわりとほぐせます。
背筋が曲がってしまうと効果がありませんので注意してくださいね。
腰回りのストレッチ
- 椅子に深めに腰かけて、両手で背もたれの左側をつかむ
- ゆっくりと腰をひねるように、左側から後ろを向く
- 反対側も同様に行う
急に動かすとぎっくり腰になってしまうこともありますので、ゆっくりと腰を伸ばすようにひねってください。
まさか腰痛の原因がストレス?
ここからは身体ではなく、メンタル面でのお話です。
2012年に日本整形学会と日本腰痛学会は腰痛の発症や慢性化の原因として、原因が特定できない非特異的腰痛(ぎっくり腰やストレスなど)が85%を占めると発表しました。
慢性腰痛(腰の痛みが3カ月以上続くこと)や自律神経失調症などは、30代から50代の事務職に多いことがわかっています。
仕事や生活をしていると、ストレスが溜まらない人はいないでしょう。
でもそのストレスが腰痛を引き起こしているかもしれません。
思い当たることはないですか?
身体を大切にするように、メンタル面も大事にしてあげてください。
まとめ
見た目以上にデスクワークというのは腰に負担がかかります。
同じ姿勢で動かないで過ごすということは、人間の身体には向いていない状態なのですね。
少しでも負担を減らすために
- 座り方を意識してみる
- 腰が楽になるためのグッズを使ってみる
- ストレッチを行う
を意識してみてください。
但し無理は禁物ですので、あまりにも腰痛が長く続く場合は病院へ行って診断してもらう必要があります。
国民病とも言われる腰痛。
痛みは身体からのSOSのサインです。
そんなにひどくないからと放置しないで、耳を傾けて大事な身体をいたわってあげてくださいね。
参考:デスクワークの姿勢は大丈夫?正しい姿勢で腰や肩への負担を軽減させよう アイリストーリーズ