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腰痛と聞くと腰の筋肉に異常が起こったことによって起こるものと考えがちですが、実はその腰痛、がんやヘルニアなど、骨や内臓の病気が関係しているかもしれません。
今回は、腰痛の原因が骨や内臓である場合、どのような原因で起こるのか、どうすればいいのかについて詳しく解説していきます。

腰痛の原因が骨による場合

まずは腰痛の原因が骨である場合に考えられる病気についてご紹介します。

脊柱管狭窄症

背骨と背骨の間には、クッションの役割をしている椎間板と呼ばれるものがあります。この椎間板や背骨が加齢によって変形すると、神経の通り道である脊柱管が狭くなってしまいます。脊柱管が狭くなることで、神経や血管を圧迫して腰痛が起こります。特に高齢者の腰痛の原因の多くがこの脊柱管狭窄症であると考えられています。

腰椎椎間板ヘルニア

先ほどもご紹介した椎間板は外側が固い線維輪、内部は髄核という柔らかいゼリー状の物質で成り立っています。この髄核の一部が飛び出してきてしまい、神経を圧迫することによって痛みが起こります。常に痛みが続くという方もいれば、長い距離を歩くと痛みが出てくる、重いものを持つと痛むという方もいらっしゃいます。腰椎椎間板ヘルニアの原因は同一姿勢での長時間作業、喫煙などによって起こりやすくなります。

脊椎腫瘍(がん)

背骨である脊椎に腫瘍(がん)ができることをいいます。多くの場合は肺がんなどほかの部分にできたがんが転移して起こりますが、なかには、脊椎からがんが発症するケースもあります。昼夜問わずに激しい痛みが起こることが特徴です。

脊椎カリエス

結核菌が脊椎に感染することによって腰痛が出現します。

背骨が原因で腰痛が起こる場合、その多くは痛みがずっと続いているというだけでなく、痛みがどんどん強くなっていくという特徴があります。よって、痛みがどんどん強くなってきているという場合には、背骨に何か異常が起こっており、それが原因で腰痛が出現している可能性があります。

腰痛の原因が内臓の病気による場合

次に、腰痛の原因が内臓の病気である場合についてご紹介します。

腎臓に病気がある場合

腎臓は背中側の腰より少し高いところに位置しています。そのため、腎臓に異常があった際にも腰痛を感じることもあります。尿路結石、腎結石、腎盂腎炎の場合、炎症や結石が詰まっていることによって痛みが生じるのですが、この時に腎臓の位置にある腰が痛んでいると感じてしまうことがあるのです。腎臓に病気がある場合には、尿にも異常が起こり、主な症状として血尿や排尿障害が一緒に起こります。

消化器系の病気の場合

胃・十二指腸潰瘍、胆石、胆嚢炎、膵臓炎などの場合に腰痛を感じることもあります。消化器は腰よりも上の位置にあるため、腰の部分より少し上あたりに痛みを感じるという方が多いです。人によっては放散痛といい、痛みの部分から離れた部分で痛みを感じることから腰が痛いと思う方もいらっしゃることが特徴です。
消化器系の病気の場合、腰痛以外にも嘔気や嘔吐、腹痛や下痢、便秘などの消化器系の症状が見られます。

婦人科系の病気の場合

婦人科系の臓器は腰よりも下の位置にあるのですが、子宮内膜症や子宮がんの場合には腰の部分に痛みを感じることがあります。特に最近急にお腹周りが太ってきて腰が痛くなってきたという場合には子宮頸のがんの可能性が非常に高いです。
婦人科系の病気の場合その他におりものの異常や不正出血などの症状が見られます。

循環器系の病気の場合

循環器というと心臓を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。心臓は腰よりもかなり離れた胸部にあるため、心臓と腰痛は関係ないと思われがちです。しかし、心臓の病気としてよく耳にする心筋梗塞は、先ほどもご紹介した放散痛といい、痛みが痛い部分以外にまで派生して引き起こされます。心筋梗塞の場合は背中が痛むため、この時の痛みが背中でなくて腰に感じる方もいらっしゃるようです。また、解離性腹部大動脈瘤といい、腹部を走っている大きな血管の壁が避けてしまうことによって激しい腹痛や腰痛を引き起こします。
解離性腹部大動脈瘤の場合は突然発症し、治療をしなければ命に直結してしまいますので、今までに感じたことのないような激しい腰痛と腹痛を感じたらすぐに医療機関で治療をしてもらいましょう。

内臓の病気が腰痛の原因であった場合形、整形外科でレントゲン写真を撮ってもらっても、骨そのものには異常がないため早期発見が難しいと言えます。もしも整形外科で異常なしと判断されても腰痛が続いているという場合やほかに症状が見られる場合、痛み止めを服用しても症状が改善しないという場合には内臓の病気による腰痛であると考えても良いでしょう。

内臓や骨の異常かどうかを見分ける方法は?

自分の腰痛が内臓の病気や骨の異常によって起こっているかどうかを知るためにはどうすればよいのでしょうか。
見分けるポイントの1つは他の症状が出ているかどうかです。腰痛以外にも他の症状が出ているという場合には内臓や骨の病気が原因である可能性が考えられます。例えば、椎間板ヘルニアでは腰の痛み以外にも下肢やお尻にしびれが出てきたり、下半身に力が入りにくくなったりします。内臓の病気も胃が原因であれは嘔吐などほかの症状が出てきます。しかし、筋肉が原因の腰の痛みであれば、他の症状が出てくることは少ないです。まずは腰痛以外にも他に症状が出ているかどうかをチェックしましょう。
もう1つの見分けるポイントは痛みの推移です。骨の部分でもご紹介していますが、筋肉が原因による腰の痛みは痛みの程度が同じくらいであったり、徐々に少しずつ痛みのレベルが上がっていったりします。また、心因性といい気持ちによって痛いと感じていることもあるため、眠ったり少しゆったりと休んだりしただけで痛みが改善するということもあります。しかし、内臓や骨の異常によって腰痛が起こっている場合は腰痛が徐々に悪化していき痛みが強くなっていきます。最終的にがんなどが原因であれば、薬を飲んでも我慢できないくらいの痛みが絶えず続いていきます。
この2つに当てはまった場合、骨あるいは内蔵の異常を医療機関で治療しなければ腰痛を改善することは難しいと言えます。
もしも上記のいずれか1つにでも当てはまった方は、セルフケアで何とか腰痛を改善させようと試みるのではなく、一度医療機関を受診して検査を受けられることをおすすめします。

腰痛は原因不明であることが多い

腰痛の約85%は原因が不明であると考えられています。したがって、腰痛が起こっただけで原因をすぐに特定することは難しいと言えます。とはいえ、病気によっては命にかかわることもあり、なるべく早く医療機関を受診することが推奨されます。もしも、普段感じているような腰痛とは違うと感じた場合には、内臓や骨などの病気が隠れている可能性もあるため、他の症状や痛みの経過をよく観察しておきましょう。

【参考文献】
第一三共ヘルスケア https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/26_youtsu/
日本内科医会 https://www.japha.jp/doc/byoki/045.pdf
https://www.healthcare.omron.co.jp/pain-with/back-pain/remote-cause/

著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

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